2022/09/29

施術の流儀

「人間の体は一つのユニットであり、構造と機能とは相互に関係を持ち、自らを防御し、自らを修復しようとする能力(自然治癒力)を備えている。 」

オステオパシーの創始者であるA.T.スティル 医学博士の言葉です

19世紀というからずいぶん昔のことなんですが

今も昔もオステオパシーの基礎はこの言葉にあると考えています

 

一つ一つの技法は多岐にわたり

スピンオフの手技療法も多いようですが

上記のオステオパシーの理念であるこの言葉に由来する以上

やり方の違いはあれどオステオパシーであることには変わりはないと考えます

 

ご大層なお話になりましたが

身体全体を知ることで特定部位の問題点に縛られることなく

身体全体の機能の問題として捉えそれを改善すれば

自然治癒力が自らの身体を修復する

そんな捉え方で施術をしています

 

だからこそ施術の半分は人の身体をどのようにとらえるかに時間をかけ

機能改善のための施術はそれがまとまってからということになります

長年この仕事をやりつづけ

それが私の身体に染みついた流儀とでもいうべきなんでしょうか?

 

逆にチョイチョイと痛いところだけにアプローチすることに違和感を覚え

理念の範囲外の状況は自分の仕事ではないと考えています

 

普段あまり意識してなかったことなんですが

いつの間にかそういったことを当然のこととして施術するようになってました

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2022/08/25

外側からのアプローチと内側からのアプローチ

施術中はその時に応じて様々な技法を用います

むかしは技法が主体の施術だったので

いくつかの技法のどれかで治すという感じでやってました

 

ところがなかなか一発で上手くいく技法というのもなくて

様々な技法の組み合わせで改善するという展開が主になってきました

 

技法でもマッサージ的なものになれば

主に身体の外部からのアプローチが多くなります

ポイントを刺激して身体の内側から効かせる場合もありますが

やはり外部からの有形力によるものが主体となります

どうしても身体の深部にまで刺激を伝達するには限界もありますので

内側に効かせるような技法を組み合わせることにより

外側からと内側からの両面にアプローチすることで

相乗効果を生み出すことは何度も経験しています

 

痛みという現象もその部分だけではなく

様々なところと関連することで

まったく違う場所に対してのアプローチが重要になります

その場合浅層か深層かにピタッと照準を当てることができれば

上手くいく確率が上がります

 

引き出しの多さと引き出しの中身の組み合わせが

手順の中に組み込まれることが

施術の質を上げることにつながります

同じ技を使っているにもかかわらず

結果がおおきく異なるのはそこの問題にどう向き合うのかが重要になってくると思います

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2022/08/05

使用頻度

オステオパシーを習い始めた時は

その技法の多さに困惑したものです

技術の精度よりもまずは覚えること

記憶すべきことが多く受験勉強みたいな感じでやってたこともありました

 

それでもなんとか年数を重ねるごとに

教わった技法も当たり前のように使えるようになると

今度はまた新し技法習得しようと努力したものです

「引き出しは多い方がいい」

その一念でいろんなところに顔を出し手を出していったものです

 

しかし最近仕事の時に一番よく使っているのは

最初のころに授業で習った「基本手技」

その理由は手技療法は人の身体を触って情報収集をします

効果的に施術をするにはまず正確な情報が必須です

身体で何が起きているか正確につかめないまま

「なんとなく」で施術しても一番大切な問題点にジャストミートすることはありえません

 

野球で言えばどこに投球が来るかを把握せず力いっぱいバットを振っても空振りが関の山

対象となるクライアントの身体を知ることなしに高度なテクニックをしても

空振りでは何もしてないのと変わりません

 

結局、身体を触っていて感じられるものが多い基本的な技が

身体を知るための唯一の手段であり

施術の前提と言っても差し支えないかもしれません

その流れの中で有効な技法を選択してこそ

高度な技法が高度足り得るものだと思います

 

「下手な鉄砲数うちゃ当たる」といいますが

人の身体に対して適切な言葉だとは思いません

的確に的を射抜くには、まず的がどこにありこういう状況なのかを理解しておかないといけません

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2022/08/03

膝関節の最終伸展制限

年を取ると膝が痛くなる

世間ではよく聞く話です

正座ができない

軟骨がすり減る

こんな訴えはよく聞くのですが

私からすれば正直ほぼ最終段階のように受け止めています

 

膝痛の多くのケースでは

痛みが出ていない段階で徐々に悪くなり

相当なレベルに達して痛みが出るというイメージを持っています

 

だいたい見ていて多いのは膝の最終伸展ができないという事例

この段階で痛みが出るのは稀なんですが

膝が伸び切らない段階でかなりのダメージを受ける状況に陥ります

まっすぐに伸びると思われている膝は実は180度よりもさらに伸展します

最終伸展と言って膝窩筋により大腿部と下腿部が筋肉によってロックされることにより

筋力をあまり使うことなく立っていられます

イメージとしては案山子にように一本の棒によって支えられる感じです

筋力をあまり使わないということは疲れにくいわけで

逆を言うとロックされない状況では常に筋力を使うことになり

一日立っているとすごく疲れることになります

 

ひどい人になると横から見たら膝がほんの少しだけ曲がった状態で立っているケースもあります

本人はしっかり膝を伸ばしているつもりなんですが

膝を少しだけ曲げた状態で歩けばすごく疲れます

それに気づかず何年もたてば筋肉は疲労困憊

疲労から硬くなりさらに縮み膝はもっと伸びなくなります

もっとも影響を受けるのはハムストリングであったり膝窩筋であったりするんですが

この段階になればストレッチをしたり私が矯正を行っても多少は楽になるもののすでに焼け石に水

 

筋力をつけていただくために歩いても

さらに疲労が募るばかりで逆効果になることも少なくないんで

この段階でいらっしゃっても効果的な施術もできませんし

その場の痛みを軽減するくらいしかメリットがなく

そういった方はいろんなところを渡り歩いて

治療院巡りをされるケースを何度も見ています

 

私が仕事をするにおいて一番大切にしているのは

できることとできないことを明確に示すことだと考えています

だからいくら人からいい評判を聞かれてお越しになっても

できないことをなぜできないかを説明しながら

今後どうしたらいいのかをお話することから始めます

 

一番いいのは若い間から足のストレッチをして筋肉を柔らかにしておくことと

万が一膝の最終伸展ができなくなった場合に

なるべく早くそれに気づいて痛みが出ないうちから予防策をとることが大事です

もっとも痛みがなければ気にかけないのがフツウだということもわかってはいるんですけどね

 

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

| | コメント (0)

2021/12/08

引き出し

昨日施術中に話をしていて

「痛い場所と悪い場所は必ずしも同じではない」

という話題が出ました

ブログでも散々言ってきたことですが

往々にして全く違う場所に原因があって

それが痛みを惹き起こすことがあるということです

 

そして私らがしっかりと理解しておかないといけないのは

原因と結果のつながり(因果関係)と

そういったパターンをいくつ知っているかで

原因の探り方と関連性がより分かりやすくなるということを話してました

 

要するに私らの仕事はいろんな事が起こりうる身体に対して

どれだけの引き出しの多さをもって臨めるかということです

 

自分としてはこれからも年数や経験を重ねることで

引き出しを増やすと同時に

引き出し同士の横のつながりも見えるようにしていかないといけません

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2021/10/12

始まりと終わり良ければ総て良し

整体の施術は人の身体に触ることがすべてといっても過言ではありません

もちろん準備も必要ですしアフターフォローも必要ですが

やっぱり触ってナンボのお仕事

身体に触れることなく遠隔操作される達人もいらっしゃるようですが

私のような凡人は触ることなく仕事をすることはあり得ません

 

私がもっとも気にすることは触られた身体が私の手をどう感じるか

対人関係もそうですが第一印象は大切

いったん「イヤなヤツ」と思われると

それを覆すのにかなり時間はかかります

イヤなヤツに触られるとたいてい拒絶反応が起こり

緊張感が走ります

 

整体でも同じで最初身体に触れた時に

不快感が起こるのと快感が起こるのとでは結果において大きな差が出ます

むかし後輩たちと稽古をしているとき

一生懸命に施術してても不用意なファーストタッチをする人がいます

きっとそういう意識がないのでしょう

そうなると受ける方には不信感と警戒感が芽生え

たいてい終わるまでにそれが覆ることはありません

だからファーストタッチは慎重かつ適切にしなければなりません

 

そして意外に大事なのは手を離す瞬間

ここが雑だと夢見心地で気分よくしているときにたたき起こされた感覚になります

まだ眠いのに目覚まし時計がうるさく鳴り響くときにも似ています

施術はいかにこちらのペースに身体感覚を引きずり込むかが重要

最後にいい余韻を残すことができれば手を放してからも

まだ施術が続いているかのような感覚を覚えます

最初と最後のポイントを押さえていれば

途中はけっこうなすがままということもあり

大胆な力加減だって受け入れてもらえることもあります

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2021/10/05

冷えの形

昨日は結局わけのわからないお話でしたが

それならばともっとわけのわからないお話を連発します

タイトルをみれば「なんじゃそれ?」となりますが

「冷え」という現象は一定の温度からさらに温度が下がることをいいます

 

「冷え」をググっていただければ相当数の病院や治療院のサイトに行き当たります

それだけ病気や体調不良と冷えの関わり合いが強いことになります

ザックリいえば冷えをとることができれば私の仕事の八割くらいは終わったようなもの

逆に痛みをとっても冷えがとれなければ仕事していないのと一緒

 

閑話休題

「冷え」という現象は主に温度の問題であるわけですから

そこに形という物理的な形状という概念が出てくること自体次元の違うことになります

でもコミュニケーションというものは共通認識を持つことが最大の目的ですから

昨日のお話のように擬態語の方が感覚的に伝わることもあります

同様に「冷え」という温度を基軸とする概念さえも

形状を示すことでその存在をハッキリと知ることができるというメリットがあります

 

さて問題は「冷え」をどうやって示すのかということ

冷えるという状態は血流が悪くなるわけですが

血流が悪いところは「凝る」という状態に陥ります

「筋スパズム」は筋肉が意図せずに収縮するわけで

硬くなってしまいます

筋肉を触っていて一部弾力性をなくしたところを

ある程度の力で触るとその硬さと同時に痛みを覚えます

本人にとってこれらの感覚はわかりやすく

私が触ることで痛みとと硬さを通して冷えを認識してもらうことになります

 

身体で何が起きているかを説明することは

とても大事なことなんですが

その方法論として言語ではなく感覚を利用するのもアリだと思います

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2021/10/04

オノマトペ

仕事するうえでけっこう必要になるのは「伝える力」

もちろんこのブログで何かをお伝えするときにも必要なんですが

施術に際して現在身体の中で何が起きているのか

どういう目的でどういった施術をするのか

そして施術が終わったあと生活の中でどうすべきなのか

術者とクライアントで共通認識を持つことはとても重要です

 

黙って触ればピシャリと治す

そんな格好いいスタイルで

何かわけのわからないうちに治っていた

これはこれでアリだと思います

 

しかし原因や状況を知っておくことで

将来同じことを繰り返すことを防ぐこともできます

本人的には治ったと思っていても

再び悪くなることも少なくないので

とりわけ慢性の症状を持つ方には重要な要素だと思います

 

できるだけそういった説明は理解しやすいようにと心がけています

自分の世界観を相手に押し付けても

わかってもらえなければ無意味でしょう

できる限り術者の自己満足に陥らないよう心がけています

 

施術前には予備知識もおありではないので

可能な限り論理的に説明しているつもりです

身体の部位など専門的なワードもでてきますが

そこは全体像だけ掴んでいただければOKです

 

ところが施術中になると話し方は一変します

身体を触ることで身体感覚を共有できれば言語よりも理解しやすくなります

「ここ、グイグイきてますか?」

「ジワジワ上がってきてますか?」

「ウッとなるでしょう」

とたんに擬態語が増えてきます

おそらくお読みの皆さんには何のことかわからないでしょうが

施術を実際に受けているときに感じる身体感覚を共有しているので

こういったオノマトペの方が納得しやすいでしょう

かつての巨人軍長嶋監督みたいな口調になりがちなんですが

当事者にはこれほどわかりやすい表現はないと思っています

 

最初はアッとなるけど、ジワジワきて、いつの間にかホワッとなったら

だいたい上手くいくんですよ

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2021/09/24

機能をみる

オステオパシーの守備範囲は機能障害

これは一番最初に教わったこと

骨折・打撲・創傷などの外傷は対象外となります

 

別にオステオパシーでなくてもたいていの手技療法で

骨折が治るなんてことはないってことは

素人でもちょっと考えればわかりそうなものです

 

だから私らが扱うのは外から見てもわからないけど

ちゃんと動けない、動かしたら痛いという状態をみることになります

 

そういうクライアントに施術をする際目に見えない問題点を抽出することで情報収集して解決の糸口を探らないといけません

もちろん痛みに関する情報は重要ですが

それよりもさらに重要なのはその痛みがどういうメカニズムで生まれたのかということ

「よくあるパターン」というのがほとんどなんですが

私の頭の中には「よくあるパターン」のひな形みたいなのがあって

それの組み合わせと量的・質的な問題を考えて施術を進めていくのが通常です

でも厄介なのはあまり一般的とは言えない仕事・運動・環境など

「よくあるパターン」に当てはまらないケースもたまにあります

 

往々にして先入観を持つことがあるのですが

先入観があるとどこかで行き詰まりが発生します

受けている方には絶対わからないと思いますが

私が考えていることに矛盾が生じたり

結果が伴わないこともあります

 

そんなときはいったん頭をまっさらにして

身体を触っていく中で特殊なポイントを見つけ

それがどうしてそうなったのか自分で想像してみたり

気になったことをクライアントに確認しながら

もう一度新たに考え方を組み立ててきます

 

見逃しがちなのは身体は単体で存在するわけではなく

必ず生活の中で機能するということ

どうしても身体面の情報を収集することが多くなりますが

人はぞれぞれの生活に合った身体を構築し

そこから問題が発生するのがフツウです

私が知っている「よくあるパターン」なんて関係ありません

全部お見通しなんておこがましい話です

 

ちょくちょく自分の中で釈然としないこともあるのですが

「わからんことはわからん」とばかりに開き直り

素直にそのことを伝えて何がどうわからないかもいうときもあります

 

わかったような顔をしてテキトーなことをやっても

いい結果が出るはずもありませんし

その後の様子を見てもらって次回に経過を教えてもらい

またそこから考え直す方が遠回りかもしれませんが

最終的にいい着地ができる場合もあります

 

この間も頭の回線がパンクしそうなほどいろいろ考えたこともあり

見えないものを見ることの難しさを改めて感じた次第です

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

 

| | コメント (0)

2021/09/21

根本原因を治す!

年数を重ねれば重ねるほど知らないことやわからないことが増えていきます

「知らないことさえ知らない」よりもマシなことだと思っています

むかしと違って助かるのがインターネット検索

知らないことでもググってみればアッサリわかることも少なくなく

本当にありがたい世の中になったものです

「師匠や先輩の施術を見て技を盗め」と言ってた時代と隔世の感があります

 

ネットを拝見していてもけっこういろんな情報を提供してくださるところもあって

答えに行きつかなくてもヒントくらいは掴めたりします

同業者の先生方でも施術についていろいろ教えてくださる方もいて

今でもよく参考にさせていただいております

 

多くの先生方が共通して使われるフレーズが「根本原因を治す」

たぶん私もHPにそんな表現をしてたと思いますが

どなたも「根本原因」というワードがお好きなようです

ところが問題は人によって「根本原因」が異なるということ

根本であるわけですから何か集約された一つの本質的なものかと思えば

けっこうバラバラだったりします

どうやら「根本」は大樹の深く地中に伸ばした根というよりも

雑草がランナーで根を張り巡らせているような印象さえあります

そういう私だって同じようなものなのでしょう

 

それぞれが一生懸命に研究を重ねられたことを愚弄するつもりはありません

しかし我々が「根本」であると信じて疑わないものには普遍性はなく

自分もしくはその周りの小さな村でしか通用しないものなのかもしれません

 

手技療法家100人いれば100の「根本」があります

あとはそれを信じるか信じないか…

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

より以前の記事一覧