2018/05/11

知ってることとできること

プロ野球のピッチャーがキャンプで新しい変化球を習得しているという報道を聞きますが
実際にシーズンに入れば新しく覚えた球を投げないこともあります
相手をかく乱するためのブラフというケースもあるでしょうが
実戦で使えるまでの精度を高めるには何年もかかるというのを聞いたことがあります
もちろん個人の資質いかんで新球を習得するのにかかる時間は違うでしょうが
少なくともプロのレベルの球というのはただ曲がればいいというものでもなさそうです

これは我々の技も同じ
セミナーとかで新しい技法を習っても
本当に使いこなせるようになるまで熟練が必要です

私も本を読んだり人から教えてもらったり
今まで多くの技を勉強してきましたが
ある程度の水準に達し
自分の施術の中に組み込んで
他の技との連携の中である程度の結果を残せるに至るまでは
だいたい数年かかっているのが実情です

仮に単品の技を仕入れたとしても
底の浅さは否めません
それで結果が出ない場合技の責任よりも
熟練度が足りないと考えた方がよさそうです

本を読んでわかったような気になっても
臨床ではどうやっていいかわからないのがフツウです
逆にここが技術の世界の醍醐味かもしれません

同じ技を習ってもその解釈の違い
使う場面や組み合わせの違い
様々な条件が変わることで
技自体が化学変化を起こすかのように
大きな結果の違いを生み出します

そういうのを体験する楽しみのために
新しいものを取り入れていくのかもしれません

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2018/01/19

機序

オステオパシーにストレイン・カウンターストレインという技法があります
1955年にローレンス・ジョーンズという医師がいて
痛みに苦しむ患者を少しでも楽にしてあげるために
楽になる体位を探してそのまましばらくじっとしてたら
元に戻しても痛みが消えていた
そんなエピソードからカウンターストレインという技法が生まれたそうです

後に筋紡錘に作用するとい作用機序を思いついたのが
Dr.コーという医師だと教わりました

往々にしてこういった技法は偶然の産物として発見され
それを裏付ける理論は後からつけられるということもあります

逆に演繹法にのっとり理論を積み重ねて
あとから結果が付いてくるって場合ってそんなにあるんでしょうか?

とりわけ医師なんかは結果が欲しいはずですから
先ず結果ありきってのがフツウだと思いませんか?

近年エビデンスが重要視されるようになりました
ある意味当然なわけで医学的根拠を全く無視するというのも
効果に問題があったり危険性があることさえ考えられ
きちんと実証しながら根拠を確立すべきだろうと思います

物事にはいい点と悪い点があります
否定のための否定の理由づけとして
「エビデンスがない」と主張する人もいます

しかしながら最初からエビデンスをもって発見される理論もあり得ないのではないでしょうか?
とりわけ事実の積み重ねから得られるエビデンスなんて最初からあるはずもありません
否定や批判が目的の場合、最初からニュートラルではないわけですから
それこそ信頼性に足りる意見とはいいがたいわけです


それにしても痛みが消えない患者に
気持のいい体位を撮らせて痛みが消失した事実
精神科医の神田橋條治先生だったら
「気持いい」という情報が脳に伝達され
その結果脳から緊張を解くように指令が出た
こんな理論構成をとられるかもしれないと
私自身が勝手に考えつきました
そんな機序も面白いと思う次第です

要するにあとから付与する理論は考えようによって
いくつも思い浮かぶもんだと思います
先ずは結果が出てからのお話しです

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2018/01/11

指摘を受ける

知人がやっているメルマガに
「セミナーなどのPRに動画を使い自分の手技をチラ見せしているものがありそれを観たら逆に問題点が見えてくる」というようなことが書かれてありました

確かに他人様の動画を見ることは多いのですが
意外にいいところよりもクセというかアラというか
悪いところの方がよく目につくことがあります
話している内容も知識の浅いと思う部分も多々あります

これは私が優れているからではなく
私も含めて多くの同業者が
自分が一番優れているという自惚れを持っているから
自分と違うやり方はヘタクソに見えるだろうし
自分の知っていることを言わなければ
「コイツわかってないな」となるんだろうと思います

だいたい人様の動画を見るにあたって
そういう発想で見ること自体に問題があるんでしょうが
得てして治療家という人種には大なり小なり自惚れはあるでしょう

問題はそういうことを言いたいわけではなくて
人様の動画を見て学ぶよりも
自分の施術の動画を撮って人様に意見を聴いた方が
有益なんじゃないかと思ったのです
もっともプライドはズタズタにされる可能性は高いわけですから
小心者の私にはそんなことはできませんが…

自分で気づかないことをたくさん気づかせてくれるかもしれません

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2017/09/06

予防

どこか悪いから整体に行く
これがフツウのパターンです

ところが腰痛館にお越しの方には
どこも悪くないのに定期的にお越しになられる方がけっこういらっしゃいます
日ごろのたまった疲れを取ること目的になさってる方もいますが
意外に多いのは予防目的

いつも施術中、解説をしながら身体を触ることが多いのですが
「ここが疲れている」とか「内臓の動きが鈍い」とか
「腸のこの部分にしこりがある」とか
具体的に身体の状態で私が感じたことをお話しします

静かに寝ながら施術を受けたいという方には迷惑かもしれませんが
そういうことをお伝えしておかないと
将来、それが原因で後から症状として現れる可能性もありますので
黙って見過ごすわけにはいきません

私自身も意外に自分の身体のことを把握していないことを知っています
早い目にわかっていれば対処法はありますし
注意することで地雷を踏まなくて済む場合もあります

そういうことを聞きたくて施術を受けに来られる方も少なくないということ
たいていそういう方は以前にひどい目にあった経験をお持ちだから
今度は同じ失敗をしないという意思の表れかもしれません

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2017/06/29

人は見た目が100%?

身体の中での様々なつながりに興味を持ち
そんなことを考えるようなって久しいのですが
難しいことを考えないでもパッと見ただけで
身体が一つにつながっているのはわかります

身体の一部が分離してて
wi-fiかbluetoothでコントロールされるなんてことはありません

要するに素人レベルでも外観から
身体の不調がわかることなんていくらでもあります
腰が曲がってヨタヨタと歩いていたら
腰が痛いんだろうと誰でもわかります

しかめっ面をしているだけでも
どこか悪いのかなと思ってしまいます

一応専門家を名乗る我々でもこういうレベルの異変から観察を始めます
一般の方と少し違うのはそういったチェックポイントが多いということ
観察をして外見から得られる情報をいったんストックしておいてから
次にお話を伺います

お話聞いてみると食い違いも出てきます
それでも見かけが正しくて本人の認識の方が間違っていたなんてこともあります

そういった情報を整理したうえで身体を触り
状況に適した情報とそうでない情報を選別していく作業に移ります

こんなプロセスで状況を把握しようとするわけですが
施術後にチェックしたいポイントもいくつかあります
ベッドから起きられるときの身体の動きからもいろいろわかりますし
目なんかも施術後に一番変化が起きやすいので必ずチェックします
目がうつろだったり、目の焦点が合ってなかったり、視線を合わさなかったりしてたのが
帰るときには目つきがしっかりしていることが多いのです
だいたいこれで今日は上手くいったとなります

腰痛関連や内臓の機能低下のあった方なんかは
施術後、声の響き方が変わるというのもよくあることです

詳しい話をするときりがありませんけど
誰でも簡単にわかる見た目のチェックポイントを知っていれば
身体の何がどうなっているのかも見抜くことができます

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2017/06/14

寝かせる

お肉を使った料理をするとき
あらかじめお肉にお酒・醤油・ショウガなどを付けて
冷蔵庫でしばらく寝かしておきます

お肉に下味がついているので
野菜などと調理する場合薄味にしても
お肉の旨味がしっかりしているので違和感はありません
そればかりか野菜自体の味が損なわれることもありませんので一石二鳥

朝の間にひと手間をかけることで
美味しくいただけるという寸法です

これって人の身体にも使えるやりかたなんですが
もちろん醤油や酒で下味をつけるわけではありません

人の身体にある筋肉は幾重にも重なっていて
深層の筋肉が主に拘縮しているケースはかなりあります
しかしながら筋膜を介して接触しあう筋肉というものは
一つの筋肉が拘縮し他の筋肉は問題なしというのはありません
まあ、だいたい一蓮托生で硬くなるのが一般的

我々の施術の多くは皮膚表面から接触するわけですから
その効果も浅層から深層に伝わる技術がほとんどだと思います
理論上はダイレクトに深層の筋肉にアプローチできるようなものもありますが
理論と現実は少し違い浅層から深層まで仲良く拘縮する場合など
深層にアプローチをかけたつもりでも
その周囲が邪魔をして効果を下げる働きをします

どんな技法を学んでも有効性をアピールしても
効果がない場合を紹介したり説明するようなお人好しさんはいません
ここが我々にとっての落とし穴となります
「治る」と聞いて学んだ技法にも弱点があったり
想定外の環境があったりすると
たちまち自信は脆くも崩れてしまうわけです

そんなことを何度も経験している間に気が付いたのが「寝かす」という工程
難しそうな部分にあらかじめ違う目的のアプローチをして
しばらく時間をおいて下準備の効果が現れたころに
2度目の異なるアプローチをすることで
数種類の異なる技法が相乗効果を生み出すことに気づきました

もちろんケースバイケースでやっているので方法は様々ですが
例えば1度目のアプローチは血流促進を目的とし
2度目のアプローチでは滑走性の問題点を解消し
3度目のアプローチでは個々の拘縮部位にピンポイントで攻める
そんな発想をすればそれぞれの技の特徴も活かすことができますし
手順や組み合わせを変えることで更なる効果を導き出すことができます

また一度の施術でこういう組み合わせをするだけでなく
一週間単位・一か月単位・一年単位などの時間の経過を見据えて
長期的な計画を立てることも可能です

できるだけ早く効果を出したいのはクライアントも術者も同じなんですが
急がば回れの発想があればいろんな技術の組み合わせもあるということです

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2017/04/18

内臓へのアプローチ

毎年この時期は自律神経が乱れやすく
来院される方の多くが内臓の機能が低下しているように感じています

内臓は自律神経の指令で動いていますから
自律神経のリズムが狂いだすと
内臓への影響が出るのは自然なこと

とりわけ多いのが消化器系の不調
実際に下痢や便秘を訴える方は少ないのですが
胃腸由来の腰痛や頚が回りにくいというケースが目立ちます
背中に感じる不快感も結構多いですね

他の臓器も影響を受けることがあって
心臓にそういう問題がでることもしばしばあります
血圧が極端に上がる人、逆に下がる人
動悸や不整脈なんかもあるでしょう
しかしフツウこういった方は病院に行かれるでしょうから
腰痛館に来られることはほとんどありません

あるときそんな話をしていると
「内臓って直接触れないのにどうするんですか?」
そんな質問をされました

「直接触れないのは内臓に限った話じゃありませんよ」
「筋肉だって皮膚に覆われているので直接触れないですし、皮膚でさえ衣服の上からしか触れません」
そうお答えしました

別に屁理屈を言っているわけではありません
問題は直接触るかどうかではなく
いかにして刺激を身体の中にまで伝えることができるかにあります

鍼灸のツボのように全く違う場所に
関連する急所みたなところがあって
そちらから刺激を与える方法もありますし

私にしかわからない方法ですが
触り方を変えることで内臓まで刺激を伝えるやり方もあります

「触る」という行為の可能性って皆さんが思ってらっしゃるよりも
いろいろなことができると思っています
もちろん超能力とかいう類のものではありません
「技術」の範疇の力です

大昔から手技療法というのはありますが
これだけ機械による文明が発達しても
手の技術には及ばない部分はあります

もちろん手でなんでもかんでもできるわけではありませんが
手にしかできないこともけっこうあるんですよ

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2017/04/06

PI腸骨とAS腸骨

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オステオパシーの勉強をしだしたとき
「PI腸骨」と「AS腸骨」という言葉を知りました

posterior inferiorがPI腸骨でanterior superiorがAS腸骨
前者が「後下」という意味で後者が「前上」という意味
つまりはPI腸骨が後下にズレていて
AS腸骨が前上にズレている状態をいいます
「腸骨後下方変位」と「腸骨前上方変位」といういい方もあります

こんなことは一番初期段階で習ういわば基本中の基本
先日ご紹介した月刊スポーツメディスン189の特集で
骨盤の歪みについての記事があり
こういったPI腸骨やAS腸骨を含む様々な骨盤にまつわる問題点が整理されていました
それを読んで知っていると思っていた基本中の基本で
驚くほど知らないことが多かったので
再びPI腸骨やAS腸骨のメカニズムや
そこから起きる二次的な問題と
複数の問題点の絡み合いについて勉強しなおしているところです

例えばなぜ腸骨が後下方にズレるのかといえば
ざっくりいえば腸骨と大腿骨に付着する筋肉のうち
股関節の伸展の作用にかかわるものが拘縮したら
大腿骨が動かない場合、腸骨が後下方に引っ張られるという理解をしているだけで
二次的な影響についてまで考えが及ばなかったのも事実

この特集を読んでみて仙結節靭帯にストレスがかかるということも
考えてみれば当然のことでしたが
そこまで結びつける思考がなかったので
バラバラのものとしてとらえていたんですね

恥骨結合にひずみが出ることは知ってはいたものの
内転筋に影響を与えうることなんて目から鱗

「基本を学ぶ」というのはここまで学んでこそ言えることだと思い知りました
基本の表面だけでわかったような顔をしているから
結果が出ないことも多かったわけです

さっそくこの知識を基にしてアプローチを変えてみたら
股関節痛がアッサリ治ってまたビックリ
今までほとんど用いることのない技をかけてみたら意外なほど効果が出ました

PI腸骨のカウンターストレインなんて
4年前の5月5日に福島県のジュピアランドひらたで使ったきりでしたからね
私の中でほとんど役に立たなかった技法が
新しい知識のもとにまた復活するんですからスゴイですねぇ

面白いからもうちょっと勉強してみます

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2016/11/02

ゴールの後は

先日の日曜は大阪マラソンがありました
毎年出場される方がレース前のコンディションを整える目的で来院されます
今年も数名の方がお越しになられました

普段の施術と少し異なるのは
下半身で疲労の素になりそうな要素を排除することを心がけます
長時間走られるわけですから
どこから疲労が広がっていくかわかりません
筋拘縮は当然のことですが
筋肉間や皮膚との滑走性を確保しておかないと
そこに負担がかかり疲弊するおそれがあります

とりわけ重要視するのは足関節から足の甲や裏側
意外に足首からそのあたりにかけて皮膚の可動性が悪い方が多いのです
大腿部や下肢の大きな筋肉に目を奪われがちですが
こういう部分を見逃したら負担が増えます

それともう一つ大事なポイントは呼吸に関する部位
しっかり呼吸ができないと極限状態で走るランナーにとっては命取り
浅い呼吸しかできない状態で走れば早い段階で疲労してきます

細かいお話をするときりがないのですが
けっこう施術を受けられた方からはタイムがよくなったというお声をいただいております

で、今回は当日レースが終わってから来院された方がおられました
実はレース後の身体ってどこがどう疲れているか興味がありました
私はトレーナーではありませんので競技後の身体を触る機会はあまりないので
自分が考えているイメージと現実がどれくらい差があるのか知りたかったのです

施術して驚いたのは意外に下半身の筋肉は硬くなかったこと
おそらく筋拘縮よりも細胞自体が壊れることの方が起こりやすいんでしょうね
むしろ固まってくるのは競技の直後よりも
数日たったときかもしれません

それと驚いたのは呼吸筋が思ったより拘縮していたこと
4時間強走り続けていると普段激しく使うことのない呼吸筋がオーバーワーク
とりわけ首回りの呼吸補助筋と呼ばれるものはカチコチ
肋間筋や横隔膜もカチカチ

私が想像していた以上に呼吸器関連ってハードに使われているのが理解できました
次回からはもっと呼吸器に目を向けて施術した方がいいかもしれません

たった一人の例ですべてわかるはずもありませんが
初めてこういうケースに恵まれいい勉強になりました


Rikujou_man_marathon


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2016/05/18

積み重ね

施術中、同じところを触っているのに
受けておられる方の感覚の中では違うところを触られているという誤解が発生します
これはどういうわけかというと
同じ筋肉の同じところを触っていても
刺激が伝わるのは表面からになります
しばらく続けているとやがて表面は弛緩し
刺激は少し深いところに届きます
この作業を積み重ねることで
奥の方で芯のように固まっているところにたどり着きます

一つの筋肉にアプローチする場合
奥行きのことを考えなければいけません
いきなり奥の方を狙うと表層に過剰な刺激が加わったり
奥の方へ十分な刺激を加えることができません

技法の中にもそういう奥行きを考慮しないものは多いのですが
私の経験上効果が出るのは軽微なところから作用して
最後には一番利かせたいところはあまり影響を受けず
肝心な部分が悪いままというケースを多く見てきました

私なりには一つの技法で問題解決を図るよりも
複数のアプローチを組み合わせることで
様々な角度からの作用を得て少しでも深いところにまで効果を得るための施術手順を考えています

もうずいぶん前から通われている方で
右腕の挙上制限があります
いわゆる「五十肩」というやつ
こういう場合の施術手順も私なりにあるわけですが
何せ長年かけての筋拘縮が肩関節をまたぐ筋肉のほとんどに認められるので一筋縄ではいきません
毎回、施術終了後痛みは取れ可動域も改善するのですが
これもせいぜい持って2~3日
時間が来れば時限爆弾のように痛みがぶり返します
これじゃあ「治った」とはいえません

余談ではありますが施術終了後に痛みが取れ
お互いに「治った」と喜ぶ場合もありますが
数日で元に戻るなら治ったとは決して言えません
我々のギョーカイでも「治る」といいながら
わずかな時間して維持できないことも多々あります
だから治療家が自らアピールする「治った」という言葉も
額面通り受け取れないこともありますのでご注意ください

閑話休題
ある日その方からお電話があり
施術後数日たってからも痛みがぶり返さないとのこと
だからこれからは同じやり方で施術してほしいというご要望でした

私はいつも何回かは定型的な施術手順を踏みますが
それで効果が出なければわりとあっさりと方針を変えます
手持ちのカードはいくつかあるのに
結果が出ないまま一つのパターンに固執するのはナンセンス
だから期間を区切ってやり方を変更することもあります

それでもその方も毎回違うやり方をされていると感じていたようでした
しかしどんなやり方をしても一回や二回で改善することはないので
実はずっと同じやり方で同じ部位にアプローチしていました
その甲斐あってようやく全体に影響したことで
目ざましい改善をみせたのですが
受けている方にとってはその時だけ特別な何かがあったように思われたみたいです
私にとっては効き目の薄かった施術も
積み重ねることで生きてきたと考えていました

そんなことをご説明したら同じ場所に同じ施術をされたという感覚は全くなくて
全然違うところを触られたと思い込んでいたといわれます
確かにその感覚もまた正解だったりします

私としては同じところを触っていても刺激が伝わる深さの差が
このような場所的な違いと認識されるのですから
「身体の深さ」というものにあらためて驚かされるのでした

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