2023/03/28

それって捻挫?

たまに足首が痛いといって来られる方がいます

「捻挫したみたいなんです」

といわれるのですが、話を聞けば病院にいったわけでもない

ただ足首が痛いことを「捻挫」と表現されているケースがけっこうあったりします

捻挫(ねんざ)とは、外部から関節に強い力がかかることにより、関節を支えている靱帯(じんたい)や関節包(かんせつほう:関節を包む膜)、軟骨などが損傷すること

こういう解説を見つけましたが

捻挫の本質は靭帯などの損傷を言います

Photo_20230324142001

たまに捻挫の解説をするときに使う図ですが

申し訳ないのですが出典が不明になってしまいました

見えにくいかもしれませんが黒いマルで囲んだところが捻挫の部分

これらのように靭帯が損傷しているのがわかります

捻挫とひとくちにいっても部分損傷もあれば断裂もありますので

その程度は個々のケースによって異なります

 

こういった傷が整体などで何とかなるはずもなく

病院に行くことが先決なのはいうまでもありません

 

さてたまにあるのが強い力が加わるどころか

原因がわからないといわれることもありますが

靭帯などの損傷ではなく

距骨の可動制限というのも少なくありません

 

距骨の動きにより足関節の自由な動きが担保されるので

距骨そのものが動かないと足首が痛くなることもあります

こういった動きはレントゲンでは写りませんので

病院に行って捻挫ではないといわれたときはまずそこを疑います

 

さらにその前段階の原因として足関節をまたぐ筋肉の拘縮により

骨にかかる圧が上昇し動きが制限される場合もあります

またよく見られるのは皮膚が筋膜と癒着して動きを制限することもあります

腰痛館にはマラソンランナーが数名お越しになられますが

彼らはレース前に足の皮膚の癒着をとることで

筋肉の負担を軽減し疲労の程度を軽減する目的で施術を受けられます

皮膚や筋膜などの組織の癒着は無駄な負荷となり筋疲労を起こしますが

そういった状態が長く続けば痛みが発生することもあり得ます

 

足首の痛みは捻挫だけではないということだけでも知っておいていただきたいものです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/22

腰痛と前屈

この間腰痛の人は内転筋が硬くて開脚ができない

そして開脚のストレッチをすることで腰痛が軽減したというおはなしをしました

似たようなことが別にあって

腰痛の人の多くは前屈ができないという傾向もあります

ただし前屈をすれば腰痛が軽減するかといえば逆で

たいていの人は腰痛が酷くなるだろうと思います

このことも筋膜のつながりを見れば理解できます

 

002_20230315085201

(画像:アナトミートレインより)

筋膜のつながりを示した図ですが

「スーパーフィッシャル・バック・ライン」と呼ばれるラインです

これを見ると足底からふくらはぎ・ハムストリングから脊柱起立筋などのつながりがわかります

細かいところは割愛しますが

要するにふくらはぎやハムストリングの硬さは

脊柱起立筋の硬さにつながります

 

脊柱起立筋という背筋は背骨に沿って走行しますが

これ(ら)の筋肉が縮めば背骨は圧迫されます

前回は大腰筋という中心部分に存在する筋肉が収縮することで

背骨を圧迫するということでしたが

この脊柱起立筋は背骨の後方から圧迫を加えることになります

 

私の施術を受けた方は納得されると思いますが

どちらかといえば腰よりも足に時間を割いて施術するのはそういう理由です

そして興味深いのはこのラインで示される筋肉の特徴は

重力に対して身体を支えることがメインの役割となる筋肉がほとんどです

 

私の愛孫が5か月になりますが

ようやく背筋群が強くなり重たい頭を持ち上げ

背中をそらし寝返りが打つことができるようになりました

もっとこれらの筋肉が強くなれば座ることも立つこともできるようになるでしょう

 

逆の見方をするとこれらの筋肉が弱体化すると

体を支えられなくなり身体をそらすことができなくなり

立つのも座るのもつらくなります

これって腰痛の人の特徴的なことだったりします

 

歩くことが腰痛予防や改善に最適なのは

ここで登場する足の筋肉を使うのも理由の一つです

(本当はもっと理由があるのですが)

 

運動をあまりしていなくて股関節が硬い人は少なくありませんが

前屈と開脚がしんどくなれば将来待っているのは腰痛だと思っていただいてもいいでしょう

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

| | コメント (0)

2023/03/21

走ってないのに痛いランナー膝

むかしむかし会社勤めをしていたころ

頻繁にゴルフコンペがありました

今でこそ偉そうにプロゴルファーにアドバイスしたりしますが

ゴルフの腕前は最悪

ベストグロスが129というから相当なもの

毎回ブービー賞をもらって帰った記憶があります

 

さてゴルフを始めて一番つらかったのは

後半から必ず膝が痛み出しました

パターを杖代わりに歩いていて

いつもきまって膝の外側が激しく痛みました

 

今の仕事をしだしてからはゴルフをまったくしなくなりましたが

その時の膝の痛みを調べてみると

腸脛靭帯炎、別の名を「ランナー膝」とも言います

マラソンランナーによく起きる症状ということでランナー膝と呼ばれるそうです

004_20230317080101

青色の部分が腸脛靭帯なんですが

一番下の付着部が膝の外側でここに炎症が起きていたわけです

 

腸脛靭帯は大腿筋膜張筋と大殿筋から始まり腓骨の外側まで走行します

大腿骨外側上顆という出っ張りが膝の少し上の部分にあり

膝の曲げ伸ばしの際にそこに引っかかった腸脛靭帯が炎症を起こすという説明が一般的です

マラソンランナーのように長距離を走ると擦れる回数も多いので炎症が起きやすいのはよくわかります

 

しかし施術しているとハッキリわかるのは

腸脛靭帯炎を起こしている人の腸脛靭帯の硬さが著しいことです

もともと靭帯ですから筋肉とは違い硬くて当然なんですが

それでもその程度が違いすぎる点が疑問です

 

施術の際には腸脛靭帯周辺の癒着をとり

付着している大腿筋膜張筋と大殿筋の緊張をとることが必須なんですが

そこだけやってもなかなか改善しないのが私の経験則です

まず大腿四頭筋やハムストリングというサイドではなく前方・後方の

出力の大きい筋肉が疲労困憊しているとき

骨盤から足にかけての安定性が損ない

大腿筋膜張筋というサイドの安定性を維持する筋肉に負担がかかるのではないかと考えています

003_20230317083601

そういった関連性を見るにあたって

大腿部を屈曲させる腸腰筋の疲労も

大きな影響を与えるのかもしれません

結局その辺全部をやらないとうまくいかないということなんですけどね

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

| | コメント (0)

2023/03/14

腰痛と開脚

「腰痛あるある」だと思うんですが

一般の方が医学的な知識はなくても

それぞれこうやったら痛みがマシになるという方法をご存じということを耳にします

 

私も仕事中に痛み出したらこうやって対処しますという方法を伺いますが

けっこう理にかなっていることも少なくありません

多いのはカウンターストレインの体位を知らず知らずのうちにやってて痛みを軽減するケース

腰が痛いと痛くない姿勢を探すのは自然なことだと思いますし

創始者のローレンス・ジョーンズ博士も

痛みがなくなる姿位を模索しているうちに

カウンターストレインのヒントを得たというくらいですから

やっぱり理屈よりも現場であれこれやることに意義を感じます

 

さて私が腰痛持ちのサラリーマンだったころ

もちろん体に関する知識もなかったのですが

経験則で開脚のストレッチをやると症状が軽くなったので

よく家で寝る前に開脚のストレッチをしていたものです

 

001_20230312104301

(画像:アナトミー・トレインより)

この図は筋筋膜経線を示したものの中で

「ディープ・フロント・ライン」と呼ばれるものの一部ですが

ここで注目すべきは腸腰筋や横隔膜など

腰痛と密接な関係にある筋肉が内転筋群とつながっているということです

 

いくつかの腰痛関連の筋肉が緊張することで腰が痛くなるのですが

それらと内転筋群の緊張がセットになっているという点に注目すれば

腰痛の人は内転筋が硬くて開脚ができないことが多く

逆から見れば内転筋がストレッチにより弛緩すれば

腰痛関連の筋肉にも影響するという理屈になります

 

現在、こういったつながりを利用して施術のベースにしているのですが

素人の時代にわけも分からず実践していたことになります

もちろん全体像の中の一部の減少にすぎませんので

それだけで腰痛が治ったわけではありませんが

やっていたことはその部分において正しかったといえそうです

 

腰痛に限ったことではありませんが

機能障害による体の痛みは単一の問題点ではなく

複数の問題点が集約した形で出ることが多いのですが

痛い部分だけではなくこういった関連性を紐解くことが

問題解決の糸口になることは間違いなさそうです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/13

マスクはずします

Img_97

今一番の世間の話題といえばマスクの着用について

なにせ3年間もマスクをし続けて急にはずせと言われても

世間の顔色を見ながらどうしようか決めかねている方も多いかと存じます

 

元々マスクはウィルスの大きさに対しほとんど効果はなく

現実に罹患している人が飛沫が飛ぶのを防ぐためにするものだったのですが

いつのまにかマスクをすれば感染が予防できるみたいな空気感が形成されていました

きっと今でもマスクをすれば感染を防げると思ってらっしゃる方も少なくないでしょう

 

一方長期的なマスク着用による問題点も指摘され

暑熱感や不快感、私のようなメガネ着用者は曇るというわかりやすい問題点もありますが

マスク内では通常の空気と比べて酸素がおよそ87%に減り

二酸化炭素がおよそ30倍に増えるというデータも出ています

脳や心肺機能、免疫力など様々なところに影響が出る懸念もありえます

それらが表面化するまでずいぶん年数はかかるでしょうが

出てからでは手遅れになるケースも考えられます

マスクを着用し続けて認知症になったらイヤだなぁ

そんな風にも勝手に想像しています

 

とりあえず腰痛館ではマスク着用をやめます

もっともずっと昔から仰向けになったときだけ

私はマスクをしていたのでそこは従来と変わらずマスクを使います

それとベッド・フェイスマット・バストマットのような直接肌に触れるものは

コロナ以前よりエタノールを散布しておりましたので

そちらの方は引き続き続行します

 

ただ個人の考え方は尊重しますので

私にマスクを着用してほしい方はお申し出いただければ

フツウにマスクをします

今さらちょっとくらいマスクをしたからといってどうだということもありませんので

その辺は臨機応変に対応します

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/10

花粉症

昨日は久しぶりに暖房をつけずに仕事をしました

それでも室内は23℃を超え24℃に届こうかという勢い

先日から気温が上がりだして増えてきたのは花粉症の方

もちろん花粉症は私がどうこうできるわけもないのですが

今年は気温が高いせいか花粉症の方が多いように感じます

 

逆に今までがコロナウィルスを気にして四六時中マスクをされていたので

花粉症を訴える方の数が少なかったように感じています

具体的なことはわかりませんので

あくまでも私個人の主観にすぎないのですが

今年は神経質にマスクをすることが減ったので

ひょっとしたら花粉症の方が増えているのでしょうか?

それとも長時間マスクを着用することで

逆に免疫力が低下するとの指摘もありますが

数年間のマスク生活で多くの人の免疫力が落ちたのでしょうか?

 

個人的な推測にしかすぎませんが

実際のところは何年かたってからでないとわからないのでしょうね

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/09

元気があれば何でもできる…?

「元気ですか~~?」
といえば先日お亡くなりになられたアントニオ猪木さん

私らが小学生のころのヒーローといってもいいでしょう

活動力の源になる気力、心身の活動力

それが元気です

 

何をやるにせよ「元気」は必須条件

しかし元気にもそれぞれの強さ、その時の強さがあります

「元気がある・元気がない」という

単純な二択ではありません

その人の「元気」の程度によってできることとできないことがあるのも事実

 

おかげさまで今私はとても元気ですが

10代のころにできたことができるかといえばそうではありません

間違いなく運動能力も衰えていますし

頭の回転も鈍っています

他人の事だと「当たり前だろう」とわかるのですが

自分のこととなると意外と正確に把握していないのが現実だったりします

 

「これくらいのこと前は当たり前にできていたのに…」

ぎっくり腰になってこういうセリフを吐く人は少なくありません

いつ頃の話かとたずねると

10年か20年前の話だったりするから何をかいわんや

その間に衰えていないと思っているのか?

といいたいところですが、そこはご本人もよく理解なさっています

ところがここ具体的な行動に関しては

実際にやってみて痛い目を見ないとわからないのは私も同じです

 

この判断と用心が一番難しいところなんでしょうね

これから先暖かくなってきて

体が動きやすいと思った時が意外と落とし穴

アッと思っても後の祭り

ここんとこをしっかりわかっているのが大人の知恵だと思うんですが

 

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/07

けんすい

20230306_101249893

いつものきまぐれなんですが

最近、思いついて懸垂をしています

ちょうど一年前に買ったぶら下がり健康器

フツウならそろそろ飽きてくるころなんですが

私の場合エスカレートするのが持ち味だったりします

 

ほぼ毎日ランジやスクワットはやっているのですが

上半身に関してはアブローラーを断続的にやる程度

それで思いついたのは懸垂なんですが

そんなに力もないので懸垂して静止しているだけです

これなら高齢者でも可能

 

あるとき腕を上にあげたら背中が攣ります

間違いなく広背筋の痙攣です

懸垂の動作では様々な筋肉を使いますが

挙上した上腕を下げるのは広背筋のお仕事

しかも体重を支えながらですから

今までにない重労働を課していることになります

背中が攣るのは必然ともいえます

 

逆三角形の背中が出来上がるか

それとも音を上げるのが早いか

半年先には答えが出ていると思います

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

2023/03/02

けんびき

このブログも開始から20年近くになりますが

ちょうどその当時テーマにしたのが「けんびき」

私らの親の世代が肩こりを「けんびきがこる」と言ってました

子供のころはよく聞いた「けんびき」という言葉も

我々の世代でも使うことがなく

ましてや今のお若い方が知ってることもないかもしれません

 

当時、疑問に思ったのは人によってけんびきの場所が違い

けんびきとはいったいどの部位を指すのかということ

なんか地方によっても違いがあるみたいで

結局はっきりとわからずじまいで消化不良だった記憶があります

 

そのむかしネット検索というのも普及していなかったのですが

今更思い出してググってみると意外なことがわかりました

「けんびき」は漢字で書くと「痃癖/肩癖」となるそうです

痃(けん・げん)」は筋肉がひきつる病気を意味し

「けんびき」は部位の名称ではなく肩こりという症状そのものだということがわかりました

 

当然人によって肩こりの部位も違うわけで

これで20年前の疑問は解消しました

といってもイマドキ「けんびき」という言葉も使われなくなり

私自身の自己満足で終わったわけです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

| | コメント (0)

2023/02/27

不良姿勢

20230224_105506270

(画像:軟部組織の痛みと機能障害より)

 

2月も明日で終わります

正直毎年2月が終わるとホッとします

2月といえば確定申告の時期

もう私らぐらいになるとバレンタインデーは頭の片隅にもなかったりします

 

やりだすとそんなに時間はかからないのですが

なにせ事務作業が大嫌いで

毎年気が重くなってしまいます

結局、一日休みを取る形で集中して作業できたので

ついでにほかにあった事務仕事も片付けて夕方までには完了

 

ところが夕方くらいから背中が痛くなりだしました

不良姿勢で長時間電卓片手に作業していたので

背中あたりに血行不良が生じ

痛み出したのは間違いありません

 

ちょうど上の図と同じ姿勢で作業していたから間違いありません

人には不良姿勢で仕事をしたら

肩こりになったり腰痛になったりするので

気を付けてくださいと申し上げていますが

いざ自分が慣れない事務作業をすると

定型的な不良姿勢で長時間作業をしてしまうわけです

 

皆さんもこのような姿勢に心当たりはありませんか?

身をもって体験するのは私だけで十分ですよ

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

| | コメント (0)

より以前の記事一覧