2017/02/20

管理・運営の面白さと難しさ

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月刊トレーニングジャーナル3月号

今月の特集は「管理・運営の面白さと難しさ」
今回もっとも驚かされたのは「サッカークラブと棚田」という記事
タイトルを見て意味が分かる人は相当のサッカー通

実業団型の女子サッカーチームFC越後妻有は
従来のスポーツチームの形態とは異なる
新しい企業形態となっています

従来プロスポーツも含め
親会社(スポンサー企業)があり
その出資により運営されるという形が常識だと思っていたのですが
FC越後妻有は過疎化が進む農村をスポーツを通じて
農村の存続を維持しようとする
従来にない関係性で成り立っています

クラブチームの多くは主従関係が基本となりますが
選手そのものが農業の担い手となり
持ちつ持たれつの関係で運営されています

クラブチームが抱える問題点と
農村が抱える問題点をお互いにカバーしあうという点が実にユニーク
本当の意味での地域に根付いたチームとして
今後の経過が気になるところです

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連載コラム『身体言葉に学ぶ知恵』
今月のテーマは「身土不二」
今の時代食に関する健康法がたくさんあります
どのように取り組めば最も効果的に健康になれるのでしょうか?

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2017/02/16

鼻のしくみと子供の成長

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鼻のしくみと子供の成長 高橋良

あとがきに書いていましたが
タイトルを「鼻のしくみと子供の成長」から
「鼻のしくみとその成長」にした方がいいのではないか
そんなお話の通り子供の成長との関係性については
かなり希薄と言える内容です

むしろ人間の進化の過程で
どのように鼻が変わっていったのかというのが
本書の一番言いたいところのようです

「みんなの保育大学シリーズ」というくくりの中で出版されたものだから取って付けたような「子供の成長」とせざるを得なかったという大人の事情が垣間見えます

でもそれが本書の評価を下げる理由にはなりません
日本鼻科学会名誉会長の著者が学術的見地から
脳の発達と鼻の退化という大きな問題点を様々な角度から解説されています

他の動物と人間の一番の違いは終脳の発達
しかしその代償となったのが嗅覚であり
その結果人間が背負うことになった鼻の悩み
あちらを立てればこちらが立たず
まさにそんな感じで鼻が変化していったプロセスがつぶさにわかる一冊です

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2017/01/25

ブレインジム

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ブレインジム-発達が気になる人の12の体操 神田誠一郎

発達障害関連の本を何冊か読んできましたが
今回は発達を促進するための方法論について
世界的に取り入れられているブレインジムというエクササイズを勉強しました

この本はいわば初心者向けというか
解説がとてもわかりやすかったです

原始反射との関連性についても言及されているので
なるほどと感じる部分が多かったです

どうも私の性格上土台の部分ぬきで
ポンと上の部分を渡されると懐疑的になる傾向がありますので
このような総論と各論を分けて解説してある本は
とても優しく感じました

実践で少しずつ取り入れてみてから
またいろいろアレンジしてみてもおもしろそうだと思います

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2017/01/20

ウォーミングアップ

Tj
月刊トレーニングジャーナル2月号

今月の特集は「ウォーミングアップ」
このテーマは過去何度か取り上げられてきました
私が仕事でかかわるアスリートのほとんどがアマチュア
しかも大多数が趣味でなさっておられるので
ウォーミングアップに対する意識は高いとはいえません

「趣味でやっているスポーツだからガッツリとウォーミングアップをする必要がない」
こんな発想の方も少なくはありません
やれる時間の問題もあるのでいきなり競技をやりたいという気持ちが強いんでしょうね
しかしそういった方が手術が必要な大きなケガをされたケースを何度か見てきましたので最低限のウォーミングアップだけは必ずしてほしいとお願いしています

今回の特集記事ではそれぞれの競技に絞り
競技特性を踏まえたウォーミングアップの各論が紹介されています
当然競技により使う部位も違えば
ケガの種類も異なります

一般に知られているようなメソッドとは違うものもあるので
興味深く読ませていただきました
私がヨガでよくやるようなエクササイズもたくさんあったので
その効果も理解できてよかったです

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連載コラム『身体言葉に学ぶ知恵』
今月のテーマは「脇目もふらず」

集中すると疲れるんですよね
しかし不思議なのはスポーツで身体を動かすよりも
勉強や仕事でそんなに体を動かしていないときの方が
より疲れることも多いということ

疲労のメカニズムについて考えてみました

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2017/01/06

足関節

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月刊スポーツメディスン187

今月の特集は「足関節」
「構造と機能は関連する」
A.T.スティルがむかしそんなことを言ってましたが
構造は機能の必然であることには異論がないでしょう

それを前提にすると私なりにいろいろな疑問がありました
下腿の骨がなぜ2本あるのかというのもその一つです

この特集記事には足関節のバイオメカニクスが記されていますので
私の疑問にもピタッと当てはまる解説がありました

骨を覚え、筋肉を覚え、作用を覚えていたつもりではあったのですが
全体的な機能をベースにした知識が乏しいことを痛感した内容でした

足関節の傷害の代表格ともいえる捻挫についても
その構造と機能の中で論じられると
ここまできめの細かい議論ができることに驚きを禁じえません

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2017/01/03

自在力

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自在力 塩谷信男

かつてシドニーオリンピックの新体操チームが採用した塩谷式正心調息法
この本の著者である塩谷先生が考案されたそうですが
正しい心をもって呼吸をするというのがポイントだそうで
「すべてのことを前向きに考えて行動する」
「感謝の心を持つ」
「愚痴を言わない」
という気持ちを常に持って腹式呼吸をすることで
心と身体に自信がみなぎってくるんだとか

こういうのってよくありがちなお話なんですが
著者自身が100歳を超えても現役で活躍された医師というからまやかしのそれとは違うようです

今の時代ならすぐに「エビデンスがない」といって否定されるかもしれませんが
私が好きな中村天風先生にしても同じようなことを提唱されています
こういう呼吸法や考え方って共通する要素があるんですが
少なくとも多くの人に成果を上げているわけですから
科学的根拠がはっきりしていないことを理由に切り捨てるのもいかがなものかと思うわけです

むしろ今の人類の科学が森羅万象を説明できるものでもないでしょうから
判断材料の一つという位置づけにしておいた方がいいでしょう
「今」というタイミングで、将来解明されるかもしれないことを決定づけたら
科学の自己否定にもつながると思うんですよ

それはそうと本書でプラシーボの話に触れられているくだりがありますが
偽薬といわれるプラシーボ効果なんて
まさに心の力の産物といえるわけですから
強く思う力でありえないことを起こすのも
人という動物の面白いところではないでしょうか?

本書に書かれていることが
誰にでもできるとは思いませんが
想いの強さが望む方向に導いてくれることは
科学や医学を論じるまでもなく一般人でもわかることではないでしょうか?

手技療法という特殊な仕事をしているからこそ
そういう要素って意外に強い効力を持っていることも経験してきました

あらためて呼吸法の面白さと奥行きの深さに触れた一冊です

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2016/12/22

人間脳を育てる

Haitani
人間脳を育てる 動きの発達&原始反射の成長 灰谷孝

私自身の興味で発達障害のお勉強をしています
様々なタイプの本を読んできたのですが
こちらの本は発達障害そのもののメカニズムが書かれています
なんとなく私のわずかばかりの知識もなんとなく立体化してきたように思えます

つい2か月前に「原始反射」という言葉を知ったばかりで
まだまだわかったような顔をしてブックレビューを書くのも憚られるところではありますが
ここで書いておかないと本に書かれていた内容を
私自身が整理できないので感想を申し上げることにします

現象面としての発達障害の方の特徴はわかってはきたものの
どうしてそういう傾向が生じるのか
なぜそうしなければいけないのかがもっとも理解に苦しむところですが
本来赤ちゃんが発達するに従い統合され表に出て来なくなるはずの原始反射が
発達の段階でブレーキとなり
大きくなってもそこからの歩みが遅くなったり立ち止まったりするという説明には驚くと同時にすごく納得することができました

原始反射という要素がすべてではないかもしれませんが
闇の中に一条の光が差したように
発達障害に対するアプローチに一つの道筋がついたような感じがしました

アマゾンのブックレビューに科学的根拠がないとのご指摘も見かけましたが
発達障害自体にまだまだわからないことがありすぎるほどあるので
医科学の最先端でも明確に「これだ!」といえるものはなく
これから将来に向けてひとつづつ紐解いていかなければならない段階だと思います
だから今の段階でエビデンスの有無を議論できる人がいるかどうか甚だ疑問です

もちろん検証を重ね帰納法的にエビデンスといえるものを構築できるか
あるいは将来的に原始反射以外の要素が見つかり変わっていくのか
場合によってはこの考えが淘汰されるかもしれませんが
少なくとも今の段階では一歩一歩やれそうなことをやっていくのが
本人や関係者にとって大切なことのように思うのです

これは栗本さんの本の内容に関しても同じことが言えると思います
非情にユニークなアプローチだとは思いますが
人の心と身体って一つのユニットであるという私の考えに合うので
本書に紹介されたアプローチはとても興味深く読ませていただきました

っていうか現実に私がいつもやっていることとの親和性もあるので
我が意を得たりといったところです

そしてこの本に書かれたアプローチは
定型発達の方でも全くといっていいほど
同じポイントで問題を抱えていると思いました
そういう点では私の施術手順と根底は同じのようです

面白かったんでもう一度読み直してみます

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2016/12/19

ケガの予防に必要なこと

Tj
月刊トレーニングジャーナル1月号

スポーツの最大のデメリットといえばケガ
身体能力の限界まで発揮しようとすれば
能力の限界を超えることもあります
またコンタクトスポーツにおけるケガの問題は
選手生命にかかわる場合もあります

今月の特集は「ケガの予防に必要なこと」
様々な角度からの考察が掲載されています

本特集で私が一番気になったのは
裸足でのウォーミングアップによりケガの予防をはかるという取り組み
私も同じことを感じているのですが
靴を履いている機会が多いので
足の指に対する認識や身体感覚に乏しい人が多いということを感じています

あらゆるスポーツにおいて身体を移動しますが
そのとき「着地」が衝撃の吸収という面で重要になります
足の指やアーチを上手く使えない人は少なくないでしょう

とりわけ靴は足全体をホールドし
ラバーソールが衝撃をある程度吸収してくれるから
アーチや足の指を使わなくてもある程度対応できるわけです
ところがスポーツの細かい動きや重心の維持には
足裏の機能を使わなければある程度のレベルにとどまるのみならず
ケガにつながるというご指摘がありました

ケガの予防に対する取り組みとして
裸足で雑巾がけをするなんてすばらしいアイデアです
私らが子供のころは学校の廊下などを雑巾がけしたものですが
今の時代はモップがあるのでそんな風景も見ることがなくなりました

ネタバレはいけませんのでこのへんにしておきますが
体育館の端から端まで裸足で丁寧に雑巾がけしたら
とてもいいウォーミングアップになりそうです


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連載コラム『身体言葉に学ぶ知恵』
今月のテーマは「大目玉を食う」
誰だって怒りたくもないし怒られたくもありません

しかしながら組織を導くにはたまには叱ることも必要
ただ感情に任せて怒り狂っても逆効果
本当に反省し奮起を促すにはどうすればいいのでしょう

そこがリーダーの腕の見せ所

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2016/12/05

呼吸・重心・姿勢とスポーツ障害

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月刊スポーツメディスン186

今月の特集は「呼吸・重心・姿勢とスポーツ障害」

もっとも興味のあるテーマですが
個々に論じるのではなく関連付けられて
しかもかなり具体的なスポーツの動きにまで言及
スポーツ関係者のみならず
こういうテーマに興味のある方はぜひともお読みになっていただきたいです

ところで本特集でも取り上げられていますが
「良い姿勢」っていったいどういうものなんでしょうね
ネタバレしてはいけませんが
軍隊式の「気を付け」がいい姿勢だと思ってらっしゃる方が
けっこう多いようです
容易に予測できることなんですが
背筋を伸ばし胸をピンと張った姿勢は
そこそこ力を入れないとできません
だからこそ凛々しくもあるのですが

逆にいえば力が入っている状態だと言えます
ということは動作に際していったん力を抜かなければ
静止のために力んだまま動かざるを得ません
すなわちブレーキをかけたままアクセルを踏むようなもの
これではスムーズな動きは期待できませんし
早さや力の面でもマイナス要因となります

つまりは胸を張った姿勢は「良い姿勢」とはいいがたいわけです
本当の良い姿勢とは頭の上から吊るされたような姿勢で
なおかつ脱力した姿勢であると言えます

余談ではありますが私は前職がスーツ屋でしたが
スーツの作りって自然湾曲に忠実で
袖の付け方もやや前方に流れるように縫われています
少なくともピンと胸を張れば襟元が浮きます
今から考えればスーツのデザインには
「良い姿勢」のヒントがあったわけです

力を入れて胸を張った姿勢ですと
動く際に力を抜くというワンモーション余計な作業が必要です
様々な動作に入りやすいというのは「良い姿勢」の条件だと思います
そういう点で呼吸と関連して考えたこの特集は
私にとってまた新たな興味を持たせてくれました

古武道やヨガ、日々私が取り組む施術にも
共通した根っこに流れる大切なものにつながる特集でした

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2016/12/01

自閉症スペクトラムとは何か

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自閉症スペクトラムとは何か 千住淳

今まで自閉症に関する本を数冊読みましたが
それらは自閉症の当事者であったり
現場で深くかかわってらっしゃる方のものであったり
いわば自閉症の内側に切り込んだ内容の本でした

ところが自閉症について皆目知識がない私にとって
輪郭が分からない段階で入り込んでしまったような感じでした

今回はいったん外に出て外郭部分を見る必要があると考え
本書を手に取りました

自閉症スペクトラムの基礎研究をなさっておられる著者が
世界中で自閉症スペクトラムについてどのような取り組みがなされているかもまとめたものです
過去から最近までの考え方の変化や
様々な研究が紹介されています

多様性がありすぎるほどの自閉症スペクトラムを
わかりやすくまとめて解説することの難しさを感じました
客観的な視点で説明されているので
私でもなるほどと思うことが多かったのですが
随所に「わからない」部分がまだまだあり
定義そのものも変わることがあるかもしれないわけで
まだまだ具体的にどうしたらいいという内容ではありません
むしろ自閉症スペクトラムそのものを理解しようという
取り組みが多いように感じられました

要するに私もなんだかわかってないけど
研究者でもまだまだはっきりわかっていないことがわかりました

ともあれ輪郭だけでもなんとなくわかってきたことに
この本を読んだ意義があったというものです
おかげで私の頭の中でバラバラだったものにつながりが出てきた感じがします

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