2024/12/05

運動器・整形外科の基本

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運動器・整形外科の基本 石井賢

本書は整形外科にかかわる人たちの参考書みたいな位置づけのようです

非常にありがたいのは解剖生理学から関連性のある知識

そして様々な部位の疾患をわかりやすく整理されているところだと思います

 

掘り下げるのは他の専門書を読めばいいと思いますが

全体像をしっかりと捉えるにはちょうどいい本だと思いました

「基本」と割り切るところに筆者の意図を感じます

 

特筆すべきは整理の仕方

解剖学的な見地からの解説、整形外科疾患及び治療法からの解説

部位ごとの疾患とそれぞれの区分がとても分かりやすいので

引き出しをしっかり分けた上での構成になっていますので

読む側の頭の中での整理もしやすくなっていると感じました

 

 

 

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2024/12/02

有斐閣ストゥディア 会社法

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有斐閣ストゥディア 会社法

何を隠そう私は大学時代は法学部で

商法を専門的に勉強していました

ゼミは手形・小切手を専攻したいましたが

時代は流れもうすぐ手形や小切手がなくなるということ

ゼミ以外で主に勉強していた会社法も何度も改正され

もはや私が学んだものとはずいぶん変わってしまったようです

 

学生時代学んだものが全部なくなるのももったいないと感じ

アップデートもしたいし忘れてしまったものを取り戻したいと思い本書を購入

このシリーズは基本書とは違い初心者むけに全体像をわかりやすく解説したものですが

読んでみて思ったのは私にとって一番足りなかったのは初歩的な全体像ということに気づきました

 

大学のころは条文解釈、論点・争点の整理、判例読解とゴリゴリの学問をしていたのですが

社会に存在する会社の実態と日常の営みという点が全く抜けていました

ま、いわば九九を覚えずに三角関数をやっていたくらいのことでしょうか

たぶん学生時代だったらこんな本を読むことはなかったでしょうが

現実にある問題点や実際の運営など

理論とは離れた「よくあること」がしっかりと示されています

もちろん改正されたポイントも判例もぬかりはありません

覚えていた判例もありましたし新しい争点もサラッと触れられています

 

今度は民法も読んでみたいです

 

 

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2024/11/20

バスケットボール ロバストシューティング

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バスケットボール ロバストシューティング 鈴木良和

アタックネットにブックレビューが掲載されました

こちらをご覧くださいませ

 

スポーツにおいて基本練習は大切です

ただ基本練習を重んじる気持ちが強すぎると

実践を踏まえた練習をおろそかにすることもあります

練習のための練習になってしまっては試合で通用しないこともあります

 

本書はかなり実践的な練習方法がわかりやすく記載されています

いきなり実践というのではなく実践のための基礎練習から

段階的なステージがいくつも容易されているのが特徴です

 

基本と実践を対立構造にするのではなく

両者を結びつけるメソッドと捉えた方がいいのかもしれません

 

 

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2024/11/19

世界一のストレッチ

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世界一のストレッチ 中村雅俊

先日、筆者が出ておられる動画を見て

もっともらしいストレッチの常識みたいなのを

専門的な観点から見直した内容に感銘を受けました

 

「ストレッチに過度な期待をしない」

というようなお話だったんですが

そこから本書を読んでみたくなり購入

 

正直いうと本書は一般の方向けの内容ですので

専門的なお話はなく少しガッカリしたのですが

あくまでもそれはこっちの勝手な都合

客観的に見れば特にスポーツもしていない一般社会人にはとても有益な内容です

 

でも動画で見たような出処不明のストレッチの効能みたいなのは

きっぱりと否定されていたのでよかったです

 

本書の趣旨は体調不良から身を守るためのストレッチを広めるものですから

どちらかというと否定的なお話はありません

むしろどういう目的でどういうストレッチが有効かがわかりやすく書かれています

 

ストレッチの強度や時間など

細かいところまで解説されていたので

今まで興味がなかった方でも気軽に取りくむことができそうです

 

ヨガを習っていた時には呼吸に合わせて身体を伸ばすように指導されましたが

ストレッチの効果としてはどっちでもいいそうです

笑ってしまいました

 

 

 

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2024/11/11

オリンピックは平和の祭典

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オリンピックは平和の祭典 桝本直文

アタックネットにブックレビューが掲載されました

こちらをご覧くださいませ

 

ちょうど私が20歳のころモスクワオリンピックが

西側諸国や日本などの国がボイコットしました

東西冷戦のまっさ中のことですが

どちらが悪いという政治的な問題は議論するつもりはありませんが

元々オリンピックはいかなる戦争状態でも

一旦は中断され開催されるということが古代オリンピックの時代から謳われています

 

あれから40年以上たっても戦争はどこかでやってます

人類の歴史は戦争のプロフィールみたいなもんで

おそらく人類が絶滅するまでやっているのでしょう

ただ「オリンピックは平和の祭典」というのは

単なるお題目ではなく競技者が国家の垣根を越えて競い合いながらも

スポーツマンシップをもって他の競技者に対するリスペクトする場面が

観ている世界中の人たちに何かを訴えることに意義があると思います

 

 

 

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2024/11/08

進路選択や就職とスポーツ

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月刊トレーニングジャーナル7月号

今月の特集は「進路選択や就職とスポーツ」

プレイヤーや指導者など経験者以外でスポーツ関連の仕事といえば

アスレティックトレーナーくらいしか思いつかないのですが

近年、新しい仕事が創造されつつあります

本特集ではいくつかの立場からのお話がありますが

スポーツアナリティクスという仕事も紹介されています

データを収集・分析したうえで意思決定のプロセスを構築する仕事ですが

単にデータといっても一元的な視野では使い物にならないとか

かえって誤った見方をすることも考えられます

そこで情報活用の専門家を育てる機関があるというのも今の時代に即していると思います

データとかエビデンスというのも使いようで役にたつこともあれば

邪魔になる者もあります

 

職務そのものもこれからの時代ニーズが増えてくるでしょうし

大学で専門的なコースを設けるというのもより道が開けるのだと思います

 

 

連載コラム『身体言葉に学ぶ知恵』

実はこの11月で連載開始から15年となります

ご愛読いただいた皆様には御礼申し上げます

今回のテーマは「肘外に曲がらず」

肘が外にも曲がるとややこしいことになりそうですが

なんとこの言葉が「自由」を表す言葉というからビックリ

「制約こそが自由を生み出す原動力」という考え方は

自由自在な心を生み出すのかもしれません

 

 

 

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2024/10/28

骨格筋の形と触察法

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  骨格筋の形と触察法

むかしむかし修業時代に師匠からよくいわれたのは

しっかりと触診ができなければいけないということ

 

医師ならば画像所見による判断ができますが

我々は触ることで現状を理解するのが一番の武器になりうるということです

評価の方法は様々ですが

触ることで感じる情報もかなり有益です

硬いとか柔らかいということだけではなく

それぞれの手技療法家がそれぞれの感じ方をしているんだと思います

 

その前提として骨格筋の走行が理解できていないと

地図がわからず何となく運転しているようなもので

望むようなゴールに到達するのは困難になります

 

どうしても我々が学んできた解剖学は

二次元の情報ばかりで立体の人の身体とは

感覚的なズレが生じやすく迷うことも少なくありません

 

以前に遠い親戚のアメリカ人に施術したことがありますが

体格の違いもあってずいぶん困惑したのを覚えています

当時はまで解剖学の知識も座学の知識くらいで

実際に施術する場面では中途半端なものだったことは間違いありません

 

本書は実際の解剖された靭帯を使って

多くの筋肉についての触察法を具体的に示してます

あまり見て気持ちのいい画像ではありませんが

我々もしっかり覚えておきたいことがたくさんあります

 

 

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2024/10/24

人体 失敗の進化史

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人体 失敗の進化史 遠藤秀紀

筆者は獣医師であり京都大学霊長類研究所教授

人の身体の成り立ちを動物全般から見た

壮大ともいえる進化の歴史を綴った書籍です

 

学術的なダーウィンの進化論のことはわかりませんが

我々がホモサピエンスとしてこの世に存在するに至ったプロセスがとても面白く

人体の骨格がそもそも身体を支えるためだけではなく

必要なミネラルであるリン酸カルシウムを貯蔵するためのもの

いささか突拍子もないテーマには驚くばかり

高齢になると骨を溶かしてでも血中カルシウム濃度を上げていく現象も

このような発想を前提とすれば納得がいきます

 

ヒレから生まれた四肢、耳から顎を作るなど

私から見たら奇想天外のストーリーも

人体だけを勉強してきた者が

過去の動物全般からの一つの進化系という

長い時間と生き残るための最適解を求めようとした動物の生存本能とでもいうべき体の変化に

壮大なイリューシンを見せつけられたかのような感覚があります

 

しかもそれが人類のサクセスストーリーにとどまらず

ホモサピエンスとなった我々の問題点も指摘されています

 

解剖学の専門用語も多いので

難しい部分もありますが

勉強しておいてよかったと思います

おかげで本書の面白さに触れることができました

 

 

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2024/10/21

仙腸関節の痛み

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診断のつかない腰痛 仙腸関節の痛み 村上栄一

身体のことは少しくらい勉強しても深掘りすれば

まだまだ知らないことだらけ

浅い知識のままではいつまでたっても進歩しないので

最近はちょっと難しいところに足を踏み入れています

 

予想した通り学びになることばかりで

読んだ甲斐があったようです

ただしここまで詳しいことを覚えきれるかといえば

自信はありません

 

本書は仙腸関節の基礎から病態や診断方法

そして治療法やその他の疾病との比較までありますが

その多くは我々の次元を超えていますが

そういう知識も知っておくことは

後々役に立つこともあるかもしれません

 

しかしまずは仙腸関節の基礎的な部分だけは

しっかりと把握しておきたいです

 

 

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2024/09/27

非特異的腰痛の運動療法

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非特異的腰痛の運動療法 荒木秀明

久しぶりに時間をかけて読みました

本書の最も優れた点は腰痛に対する運動療法もさることながら

腰部の構造をしっかりと解説したうえで

腰痛の見極め方を前半でたっぷりと示したところです

 

私らのような整体師は主にテクニック中心で教わり

その対象となる身体のことをほとんど教わってい点に問題があるのですが

本書は椎間板、椎間関節、仙腸関節、股関節についてきめの細かい解説をしたのちに

腰痛に対する評価法を示すなど

きちっとした手順を追っているので

具体的な運動療法が何にどう作用するのかが明確になります

読んでいて納得できるところが多かったです

 

非特異性腰痛というのはヘルニアとか脊柱管狭窄など

明確に原因がわからない腰痛を指すのですが

実に腰痛の85%程度(最近はもう少し下がっているそうです)が

訳がわからない腰痛ということになります

 

いわば訳のわからない腰痛をどう評価してどうアプローチするか

という幽霊の正体を暴くような作業になりかねないのですが

それをエビデンスの基づいた論理的・普遍的な解決法を示した本ということになります

 

正直、読んでみて知らなかったことが山ほどあります

顔を洗って出直したい気持ちです

ただ今まで知らなかったことが一歩前に進めたということになります

 

最近ずっと思っているのはテクニックは何とかなるけど

その前に正しい評価ができなければどうにもならないということ

そのへんのところまでビシッと押さえた本書は腰痛治療のバイブルとなる一冊となりそうです

 

 

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