2024/07/19

東洋的な見方

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東洋的な見方 鈴木大拙

ネタを拾うために読みました

正直全部読んでいたら難しすぎて頭がパンクしそうなので興味のあるところだけ読みました

ひところグローバル化が進み

世界の距離も縮まりビジネスや文化の往来も増えたわけですが

共通認識も増える半面共有しきれない価値観や文化もいまだ多く

我々日本人が持つ東洋的な発想は西洋の発想と根底が異なる部分もあります

 

大正から昭和にかけて活躍なさった宗教学者で文学者の鈴木大拙が

東洋人のものの考え方を整理したのが本書です

 

私が一番知りたかったのは「自由」

明治になり外国との交流が盛んになったとき

言葉の問題が大きな壁となるわけですが

明治のころ「リバティ」や「フリーダム」という英語を日本語に訳すのに困ったそうです

というのも「リバティ」や「フリーダム」に当てはまるワードが見当たらなくて

とりあえず「自由」と訳したそうです

 

あって当然の自由であるフリーダムと

これから戦って勝ち取る自由のリバティ

それと現実をしっかり受け止めた上で様々な発想を自由自在にする東洋的な自由は

「色即是空」でいうところの「空」という捉え方

 

何も考えることなく使っている自由の意味は

今の日本人でも見失っていることにあるのかもしれません

 

「妙」という言葉も「言いえて妙」という表現もありますが

これも直接的な英単語にはなく

「形而上学的無意識」というとても分かりづらい解説をなさってます

 

面白いんですがずっと読んでいると

老化した脳みそが沸々と煮えてきそうで

ちょこちょことかじり読みで楽しみたいと思います

 

 

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2024/07/16

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門 夏目漱石

先日太宰治の「お伽草子」を青空文庫からkindleにダウンロードしたんですが

その後いろいろ見ているとき見つけたのが「門」

実はけっこうギョーカイでは知られているんですが

「肩こり」という言葉を生み出したのが本作品なんです

「まるで肩が石のように凝ってしまった」という文がありますが

これが「肩こり」として世間に広まったと言われています

「肩はショルダーやで」といつもツッコんでいますが

それまでは肩こりという概念すらなかったようです

もちろん不快感を感じることはあったはずですが

それに「肩こり」という名称を与えたのが夏目漱石というお話

 

内容は親友の奥さんを奪った主人公が

親友が満州から帰ってくると聞いてビビッてしまうというストーリーなんですが

どうも結末が尻切れトンボみたいになってて意味が分からないんですが

どうも当時は朝日新聞の連載だったとかで

クライマックスに差し掛かったところで漱石が胃潰瘍を悪化させて入院

それで盛り上がりがなく終わってしまったそうです

 

当時の時代背景もありますが

親友が帰ってくることでいっぱいいっぱいになった主人公が

山寺にこもり修行をするという流れは

今では思いもつかないことかもしれません

 

一度読んでみたかったんですが

青空文庫にあってよかったです

 

 

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2024/07/08

お伽草子

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お伽草子 太宰治

新潮文庫の太宰治は19歳のころ全部読破したのですが

今でも手元にあるのはこの一冊だけ

阿倍野筋の古本屋で100円で買った文庫本は

古本独特の臭いを放ち茶褐色に焼けたボロボロのそれ

 

電子書籍を読むために購入したタブレット

ふと気紛れで青空文庫にあったのでダウンロードしてみました

焼けた紙面の活字とは対照的な

真っ白なモニターに映し出される文章は

違和感しかなかったのですが

それでも読み進めると懐かしい太宰治の世界が広がります

 

未成年のころには感じなかった文章の軽さに凄みを感じました

ストーリーから脱線したところのうんちくは

軽さを際立たせます

お調子者の戯言が妙にテンポの良さを生み出すような気がします

 

還暦を超えて読んでみると

ちょっと違った捉え方をするようになりました

 

 

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2024/07/03

1分で話せ

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1分で話せ 伊藤羊一

本書は最強のプレゼンターになるための本です

ところが私自身今まで一度もプレゼンをしたことがありませんし

おそらくこれからもプレゼンをする機会はないだろうと思います

ある意味一番縁遠い本かもしれません

 

何でこの本を買ったのかといえば

「1分で話せ」というタイトルに惹かれたからです

表紙に書いてありますが

この本の骨子は「結論→根拠→具体例」

という話のすすめ方にあります

私はといえばとにかく話が長い

饒舌といえばそれも長所かもしれませんが

ダラダラと長ったらしい話が多いのは自覚しています

 

時として長話は一番伝えたいことがぼけてしまいがち

だから何度も同じ話をくり返すうちに聞いている方は集中力がなくなり

うんざりしているかもしれません

自覚のあるうちが直すことができるだろうと思ってこの本を読んだわけです

 

やっぱり「結論→根拠→具体例」という黄金パターンを身に着けることで

修正が可能な気もしてきました

 

ところで本書の裏テーマは人を観るということだと思います

相手の性格や立場・感情などを踏まえることによって

自己満足のプレゼンではなく

相手を動かすことができるということなのでしょう

 

表のテーマがプレゼンのテクニックである意味食いつきやすくなってますが

裏テーマが相手の心理を読み先回りをして不安要素を一つずつ潰すという

非常に困難な課題を与えられた格好になっています

こういった本の構成にも筆者のしたたかさが感じられます

大好きです こういうの

 

 

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2024/06/25

熟達論

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熟達論 為末大

物事に熟達することは困難です

中途半端な考えや行動では熟達は不可能だと思います

そこに至るには血のにじむような努力と根性が必要だと思います

てな発言をすると若い人たちから「昭和の精神論」だと揶揄されそうです

実際に経験してきた私自身もあまり好きではありません

「我々が若いころはそうやってきた」

とのたまう方は少なからずおられるでしょうが

それが最善だったかは疑問です

むしろ物資が乏しい日本において

人材が乏しい環境において

合理性を求めるとうまく機能しなかったから

少々無茶なことでも黙って従ってくれた方が都合がよかったからじゃないかと感じています

 

一方、今の時代合理性が問われ「コスパ」とか「タイパ」という言葉が便利に使われているように感じます

まあ、一定の水準を評価するにはいいように思いますが

「熟達」に至るには物足りなさを覚えます

仕事に限らずネットを使えばそこそこの情報は得られます

それこそ「コスパ」のいい道具かもしれません

ただ「熟達」はありえないのではないでしょうか?

 

世の中にはとてつもないレベルの人間がいます

それらを熟達と決めつけるのは乱暴かもしれませんが

私が知る限りそういう人たちは常識はずれの合理性と精神性を兼ね備えているように見えました

 

長すぎる私の持論はここまでにして

本書は「走る哲学者」為末大氏が技術論と精神論との折り合いを基軸に

熟達に至るプロセスを示したものです

たぶん他の人が読むと違った見え方をされるかもしれませんが

私なりのバイアスも含めてそんな風に読み取りました

 

気安く解説できるほど本書に書かれたことは軽くないのですが

「遊」「型」「観」「心」「空」と

5つのプロセスを通して熟達に至ると述べられています

宗教的というか哲学的というか

トップアスリートの成長をここまで具体的に客観的に言語化したものは初めてお目にかかりました

 

「昭和」「平成」「令和」それぞれの世代の方がお読みになられたら

それぞれの時代のギャップが埋められるかもしれません

そして本当に熟達に必要な要素を見直すことができるかもしれません

 

 

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2024/06/11

感情類語辞典

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感情類語辞典 アンジェラ・アッカーマン ベッカ・パグリッシ

本書を読んで深いため息をついた

ってところでしょう

感情表現のワードや文がこんなにも広がるとは驚きです

私が深いため息をついたのは

私自身は最適解を導き出す事ばかり考えて文章を書いていましたが

一つの感情表現をこれほどまでに広げるという作業は頭の中になかったからです

言葉を絞り込む作業しかしてこなかった私にとって

こういう世界があるのかと愕然とさせられたわけです

 

小説家、脚本家、漫画家、俳優

人間を描くあらゆる創作者にとってよき友になる新しい「辞典」

こんな文言が帯に書かれていましたが

どちらかというと私には無縁の世界といってもいいでしょう

でも人間を表現する創作者にはこういった要素は大きな武器になることは間違いなさそうです

 

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2024/05/21

カウンターストレイン

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カウンターストレイン オステオパシー技法の手引き

修業時代に人気があった技法で

師匠が好んで使っていた技です

そんな師匠に教わったので必然的に私もカウンターストレインを中心に組み立てたものです

 

ただ師匠のカウンターストレインは独特で

元々カイロプラクターでしたので

骨格矯正を目的として使われていました

だから本家の肝となる圧痛点を見ながらということはしませんでした

 

教科書通りにやれば上手くいくという世界でもありませんので

師匠の経験に従ったアレンジはそれはそれで問題はないと考えています

 

むしろいまだに疑問に思うのは

筋紡錘の異常な反応を解くという解説の割に

どういった筋肉をターゲットにして技をかけているのかの説明はあまりなくて

圧痛点をとるということを目的としていることが腑に落ちないのです

 

カウンターストレインの本はもっと古いのも持ってますが

発見者のDr.ローレンス・ジョーンズではなく

後付けの理論づけを付与したDr.コーの説明に圧痛点を中心とした理論の展開と筋紡錘の作用機序はあっても

具体的な筋肉の存在は正確に把握されていなかったのではないかと邪推する次第です

 

のちにカイロプラクティックでカウンターストレインをそのまんま模した

ポジショナル・リリース・セラピーの本の方が

各技法がターゲットにしている筋肉を記載しているあたり

同じ疑問を持っている人がいたという証左だと思います

 

突き詰めるとわからないことや問題点もあるカウンターストレインですが

技の性格と個々の筋肉の特質をある程度つかんでいると

けっこう使い勝手のいい技法だと思います

 

運動単位のことを勉強してから

この技法の精度が上がったような気がします

 

 

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2024/05/20

月刊トレーニングジャーナル5月号

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月刊トレーニングジャーナル5月号

今月の特集は「学ぶ姿勢をつくるための配慮」

千田氏のお話はすごく考えさせられました

学習は「まなんでならう」と書きますが

「知識を得る」「教わる」「経験する」という要素の

順序・バランス・連携が大切であることを教わりました

 

インターネットが普及して多くの人が恩恵を受けていますが

半面、耳年増でとどまる人が多いのも事実

ちょっと反省しないといけませんね

 

今月からの新連載がスゴイです

「The Colours of a Flame ──天野川高校ラグビー部の奮闘」

まさかTJに小説が掲載されるとは思いませんでした

読んでみるとアスレティックトレーナーのライブ中継

そんな臨場感にいささか興奮しながら読みました

先ほどの特集の話の通りですが

TJから情報という知識は得られても経験する機会はありません

もちろん小説ですので疑似体験ではありますが

アスレティックトレーナーを目指す方にとっては

具体的にどんな仕事なのかがわかりやすく伝わってきます

舞台も大阪府立天野川高校、明らかに京阪交野線を思わせる設定

ありそうですがこれらは架空であくまでもフィクション

ちょっとのめり込めそうな新連載に期待です

 

で連載で最古参の『身体言葉に学ぶ知恵』

今月のテーマは「手順・一足飛び」

どんな仕事でも手順は大切です

手順一つ違うだけで全く違う結果になることもあります

しかし硬直はいけません

時には臨機応変で一足飛びも必要

 

 

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2024/05/15

思考と行動における言語

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思考と行動における言語 S.I.ハヤカワ

ずいぶん前に購入した本なんですけど

フォントサイズの小ささとパラパラッと読んだ時の小難しさで

長期間積読で放置されていました

どうしてこの本を買ったのかも覚えていません

なんとなく他の本を読んでいるときに

本書が紹介されていて買った記憶があるのですが

どの本を読んで知ったのかも覚えていません

 

「一般的意味論」というのが本書のテーマ

「言語その他の記号に対する人間の反応の研究であり、記号の刺激をもって、またそれを受け手の人間の行動の研究である」

と説明されているのですが最初は意味不明でした

確かこの辺で読むのを諦めたんだと思います

 

読んでみてボチボチ理解でき出したのですが

言語によりそれを見聞きした受け手が必ずしも正確にその対象を理解できるわけではなく

受け手の印象や発信者の恣意などにより不正確な思い込みなどが起こりうる

CMなどで発信者は製品の良いところだけ伝えるけど

それが事実のすべてではないというのがわかりやすい例かもしれません

選挙前の演説や公約なんかも素直に受け取りにくいのですが

それでも受け取る人によってはそれがすべて真実だと信じる人もいたりして

けっこう現実との齟齬があったりします

 

本書が出たのが1985年ですから

この前阪神タイガースが日本一になった年ですね

ずいぶん昔のことですが

こういう議論がその時代からあったんですね

 

確かに小難しい話ばかりですが

言語の定義や様々な類型がきめ細かく示されています

 

 

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2024/05/02

印象派とタイヤ王

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印象派とタイヤ王 林洋海

アタックネットにブックレビューが掲載されました

こちらをご覧くださいませ

 

趣味というのは人それぞれ

他人から見たらまったく興味がないものでも

当人にとっては絶対的な価値を持ちます

私にも昔からいろんな物の収集癖がありましたが

大金持ちがそれをやると一つの文化を生み出します

 

本書の主人公はブリヂストンの創設者でありタイヤ王と呼ばれた大金持ち

財閥を築き上げた石橋正二郎が本気で絵画を集めたら

美術館を作るほど名作が集まったというから

とにかくスケールが違います

のちに孫の鳩山由紀夫氏がお母さんから42億円をもらったということがスキャンダルとなり

総理大臣の座を追われる原因の一つになりましたが

パーティーで集めた金を裏金にした議員がケチくさく見えるから不思議なもの

桁違いの金持ちってやることがド派手です

 

天下のタイヤ王も戦中・戦後という時代に翻弄されるわけですが

本書で見える景色は親や祖父母から聞かされた話とは

世界観が違いすぎます

時代さえ庶民のそれとは違うようです

 

 

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