
今年のはじめから飼い出したベタという魚です
メタリックブルーのヒレをユラユラと揺らしながら泳ぐ様はとても美しく来院者の目を引きます
お母さんについてきた子供たちの人気者でもありますが
彼は小さいながらも肉食魚の習性を持ちます
彼がここに来る前の住人(魚)ポリプテレスやアロワナ・ピラニア・レッドテールキャットなどの肉食魚と同じような特徴があるんです
彼らは本能的に生きた餌を好み、死んだ獲物には目もくれません
だからベタに餌をやるときは浮いているか沈まないエサというのが条件にあります
彼らにも嗅覚があるのでしょう
匂いにつられてエサに近づき狙いを定めて捕食する立ち振る舞いは肉食魚のそれなんですが
いかんせん生き餌を与えることはまったくないので人工飼料を与えます
当然動くこともなくじっとそこにとどまる間はエサとして認識しないようです
最近慣れてきたので私が動くとエサをもらえると思い所定の位置で待機しますが、生きていない(動いていない)エサをエサとして認識するまで多少の警戒をします
しかも浮いている、あるいは沈んでいないエサに対しては激しいアタックを見せますが、いったん沈んだエサには多少の未練は見せますが絶対口にはしません
まるで人間が落としてしまった食べ物を汚いと思い食べないのと同じような仕草を見せます
これが私なら周りを見渡して誰も見ていなければ素早く拾い食べてしまうところですが、ベタは違います
未練たらしく周りを泳ぐのですが、しばらくすると離れ決して食べません
おそらく再び浮いてくるのを待っているのでしょうが、それはないと判断するとエサとは認めずその場を去ります
他の魚と比べるとその習性は顕著ですが、これは彼らが生き餌しか食べないという習性によるようです
我々人間の判断は「どうせフレークフードだから浮かんでても沈んでも同じ」だと考えるところですが、自然下では生きて動くものしか食べないわけです
当然死んでしまったものはエサとしての対象外となるようです
その判断基準が沈んで動かないというラインなんだと思います
彼らは死んだ動物というのは腐敗が進みエサとして適さないという本能をもっているんでしょうね
腐敗したエサはそれを食べると死んでしまうかもしれないので
たとえさっきまで浮かんでいたエサであると一度沈んでしまえばエサとは認めない生活の知恵があるんですね
ベタの行動を観察していると他の魚にはない本能を感じてしまいます
それでも最近落ちたエサを専門に食べるコリドラスの影響を受けてか
食べられると判断したら水底をつつくようになったことは付け加えておきます(笑)
けだし生活環境に順応するという本能も生きていく上で大切なことだからです
さて、おそらくベタだけではなく生活や動作のなどの営みの基準となるべき本能も意外と本人は気付いていないことが多いのではないでしょうか?
潜在的な意思に基づき自然と行動するのは人間とて同じこと
考えることなくそのまま振舞えばどうってことないのですが
表に現れた意識と対立したり矛盾することがあれば葛藤を生むことも考えられます
そのときそれらを整理しながら過ごせば理想的なのでしょうが
相手は無意識化に潜むものですからそうは問屋がおろしません
きっとそれができればベタだって下に落ちたエサだって躊躇なしに食べられるのかもしれません
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