痕跡器官
動物は太古から進化と退化を繰り返し
生き延びる種もいれば絶滅してしまう種もいます
緩やかに変化する環境に適応できるものはその次に命を託すことができるということのようです
人間だってそのむかし人間の姿をしておらず
長い時を超えて今の姿に変わってきたらしいです
人間に限らずその機能を失い退化してもなおその痕跡を残す器官があり
「痕跡器官」と呼ばれるものがあります
草食動物のように耳をピクピク動かすための耳介筋は
ほとんどの人には残っておらずあっても痕跡だけの人がほとんど
親知らずも口が小さくなった人類にもはや必要ではない歯という扱い
尻尾の無くなった人類には尾骨も痕跡にすぎません
多くの哺乳類が毛を逆立てて怒りを表す立毛筋も人間には鳥肌が立つ程度の弱いものになっています
ただもう必要がないとして痕跡器官として扱われていた虫垂も
今では善玉菌の貯蔵庫だという研究もあり
認識を新たにしています
大昔は膝の半月板ですら痕跡器官と認定されていたそうですが
膝の機能解剖が進んだ今では重要な部位であることが分かっています
進化と退化は長い長い時間をかけて変化するので
その時々で判明しないこともあるんですね
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