下腿三頭筋は私の施術の中でよほどのことがない限り
一番初めに触る箇所です
私の経験上、顔に近いところから触られると
妙に緊張してしまう方もいて
微妙な緊張が施術中ずっと続くとすごくやりにくいです
頭や顔から遠い部位だとあまり危険を感じることもなく
身体が素直に施術を受け入れてくれることが多いからです
これって本人の意識上にのぼることはないのですが
本能的に身体が身に危険を感じてしまうからだと考えています
それと足を触ると血流や内臓の具合も何となくわかり
硬さの具合でその方の生活上の情報も漠然と感じるところがあります
エビデンスもなく経験上の知恵とでも申し上げておきますが
クライアントの身体全体の情報収集には打ってつけの部位という捉え方をしています
上の図のように下腿三頭筋はヒラメ筋と腓腹筋という二種類の筋肉が
アキレス腱でつながるという変わった構造になっています
しかも似たような走行の筋肉ですが
ヒラメ筋はどちらかというと姿勢を維持する役割が濃く
腓腹筋は歩くとか走るといった動作の時に本領を発揮すると聞いたことがあります
こういった分類はどちらか一方というのではなく
そういった性質が強いというお話になりますので
きっちり割り切れるようなものではありません
ただスポーツ選手のふくらはぎを見ていると腓腹筋が肥大しているので
走ったりしていると腓腹筋が発達します
下腿三頭筋はちまたで「第二の心臓」と呼ばれることもありますが
静脈血を心臓に送り返すフットポンプとしての役割もあることから
血流の善し悪しも判断しやすいわけです
漠然と体調が悪い人はたいていふくらはぎが硬くなり
私がさすると飛び上がるほど痛がる人もいます
外傷以外の不調は多くの場合血流の悪さが絡んでいますが
そのスタートラインがこれらの筋肉だと捉えています
特に筋拘縮が著しい場合筋肉の中を走る毛細血管が締め付けられるわけですから
目に見える血管は血流がよくても多数の毛細血管が使えない状態だと
代謝も悪くなりますから「冷える」という状態にもつながります
ご婦人で冷え性の方ってたいていふくらはぎが硬くなっている人が多いようです
以前ボランティアで福島県の仮設住宅を回っているとき
時間が一人10分しかなくて
下腿三頭筋だけを触って腰痛が楽になったり
寝違いが治ったりとなかなか面白い結果が出たこともありました
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