椅子から立ち上がるとき
腰痛館で時折見かける光景ですが
腰が痛くて椅子に座ることができず
立ったままお話をするということがあります
とりわけ多いのは椅子に座れても立ち上がるときに
激痛が走るので椅子に座れないというケース
実は椅子に座ったり立ち上がったりする運動は
スクワットの動きに酷似しています
「自重トレーニングの王様」なんて言われるスクワットは
大殿筋・大腿四頭筋・ハムストリング・ヒラメ筋・腓腹筋などに効果がありますが
椅子から立ち上がるとき同時にこれらの筋肉が収縮します
椅子から立ち上がるときは重心を前方に移動するため
頭を前の方に持ってきます
上体が前かがみになったときにハムストリングが収縮すれば
ハムストリングとつながる仙結節靭帯が連鎖的に引っ張られ
腸骨に対して仙骨は後傾する位置関係になります
専門用語で「カウンターニューテーション」といい
仙腸関節が不安定な状態となります
しかもアナトミートレインが示す筋膜の連鎖は
ハムストリングから仙結節靭帯、そして脊柱起立筋へと続くのですが
仙腸関節を不安定にした上に脊柱起立筋の緊張を促します
そうなると腰椎にかかる圧力も増加します
腰痛でない時はどうってことのない動きが
腰痛を発症しているときは椅子からの経ち座りという動作が
痛みをけしかけるような動きとなります
やったことがある人でないとわからない話ですが
普段どうってことない動作が痛くてできないということになります
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