非特異的腰痛の運動療法
久しぶりに時間をかけて読みました
本書の最も優れた点は腰痛に対する運動療法もさることながら
腰部の構造をしっかりと解説したうえで
腰痛の見極め方を前半でたっぷりと示したところです
私らのような整体師は主にテクニック中心で教わり
その対象となる身体のことをほとんど教わってい点に問題があるのですが
本書は椎間板、椎間関節、仙腸関節、股関節についてきめの細かい解説をしたのちに
腰痛に対する評価法を示すなど
きちっとした手順を追っているので
具体的な運動療法が何にどう作用するのかが明確になります
読んでいて納得できるところが多かったです
非特異性腰痛というのはヘルニアとか脊柱管狭窄など
明確に原因がわからない腰痛を指すのですが
実に腰痛の85%程度(最近はもう少し下がっているそうです)が
訳がわからない腰痛ということになります
いわば訳のわからない腰痛をどう評価してどうアプローチするか
という幽霊の正体を暴くような作業になりかねないのですが
それをエビデンスの基づいた論理的・普遍的な解決法を示した本ということになります
正直、読んでみて知らなかったことが山ほどあります
顔を洗って出直したい気持ちです
ただ今まで知らなかったことが一歩前に進めたということになります
最近ずっと思っているのはテクニックは何とかなるけど
その前に正しい評価ができなければどうにもならないということ
そのへんのところまでビシッと押さえた本書は腰痛治療のバイブルとなる一冊となりそうです
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