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20年以上こんな仕事をやっているといろいろ面白いこともあります
たまに整体を教えてほしいとお願いされる方もいるのですが
毎回丁重にお断りしています
業界の外にいらっしゃる方には
どこかのツボを押したら治るくらいに考えている方も少なくありません
オステオパシーの技法を習得したら自分も治せるという発想は
私自身も最初のころはありました
いろんな技を教わって全能感みたいな感覚があった時期もありました
ところが実際にやってみたら思ったほど上手くいかず
相当焦ってわずかな時間で全能感は絶望感と焦燥感に変わったのでした
考えてみたら私の師匠は2000人以上の弟子を輩出しましたが
この世界でメシを食えているのは両手に余るほど
技の習得はとても大切ではありますが
それはハンバーグ定食を箸で食べるかナイフとフォークで食べるかくらいの問題で
お行儀は悪いですがいざとなれば手づかみで食べることはできます
むしろ生き残れるかどうかはクライアントの身体の中で
何がどうなっているのかが正確にイメージできるかどうかだと思います
それが仕事の8割くらいの感じでやってます
私もちょいちょい間違うことがあります
でも常にプランBとプランC くらいまで手札は持っていますので
間違っていたら切り替えることは可能です
むかし義弟がお腹が痛いといって病院いったら
胃腸薬を処方されましたが
痛みが激しくなるのでもう一度行ったら別の胃腸薬を処方されました
それでも痛みに耐えきれず別の病院に行ったら
虫垂炎が悪化し緊急手術になったことがありました
要するに最初のところでは虫垂炎の可能性を考えておられなかったということになります
医師が処方できる薬はたぶん一定の範囲で同じようなものではありますが
見立てが変わるとこういうことになります
だからこそいろんな可能性を考えてイメージを持っていないといけないのだと思います
だからオステオパシーの技法を習得しても
身体の中のことがイメージできないと
適材適所で技を使いこなすことができないわけです
で、私はそんなイメージを持てるような指導はできません
私自身がまだまだ未熟であり勉強中なんで
何をどう教えたらいいのかわらないのが本音です
技法だけ学びたいなら「オステオパシーアトラス」という
私の知らない技法までいっぱい解説された本がありますので
それを読みながら練習した方がいいと申し上げています
定価7700円でオステオパシーの勉強ができるなら安いものです
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