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2024/04/09

骨のゆがみ

最近あまり耳にしなくなったのは

「骨のゆがみ」というフレーズ

私がこの世界に入ったころは

こういったワードが整体の一丁目一番地みたいな空気があり

骨のゆがみを治せばなんでも治るようなことを言う人もいました

それが間違っているとかいうのではなく

年々様々な角度から身体を見る人が増え

骨格の問題だけではなくアプローチが多様化してきたというのが私なりに感じていることです

 

前に来られた方が「骨がゆがんでるんだと思います」

と自ら言われたので

つい懐かしいとさえ思いました

いろんな手技療法に通われた方なら

一度はそういう説明を受けたことがあるんでしょうね

ただその方は誤解をされていて

一本の骨そのものがゆがんでいると認識されているようだったので

誤解を解くために「骨のゆがみ」についてわかりやすく説明しました

 

フツウ骨はゆがみません

もしゆがんでいるのであれば手技療法で治せるはずがありません

絶対に病院に行くべきです

実は「骨がゆがむ」という現象は

可動域制限といって本来ある関節が動く範囲が減少してしまい

ニュートラルな位置(中立位)からずれてしまっている状態を差します

例えば疲れてくると猫背になったりしますが

あれも本来の「いい姿勢」に戻せないのではなくて

背骨が曲がった(屈曲位)に寄ってしまった状態です

一つ一つの背骨が変形しているわけではなく

背骨全体として動く範囲が減少しているだけなんです

 

私の考え方にしかすぎませんが

疲れたら誰だって猫背になるし

一晩寝たら疲れもとれてシャキッと元通りの姿勢になるのが原則です

だから目の敵みたいに骨格がゆがんでいるというのも現実的ではありません

ただ例外的にその程度が著しく症状がでたり

内臓を圧迫するなどの具体的な問題が生じた場合には施術や矯正が必要な場合もあるという認識です

でも施術しても疲れたらまた猫背になったりするので

整体を受けたら長い期間もつというものでもありません

 

だいたい猫背に限りませんが

骨格がゆがむという現象は

筋肉が疲れたり弱ったりして縮んだり

筋肉(筋膜)や靭帯・腱・皮膚などの組織が滑走性を減少もしくは喪失した状態が多くの原因となりますので

骨の位置だけ戻してしまうよりも

他のアプローチ方法がいろいろあって

私の技術ではそちらの方が有効に作用しリスクも少ないので

骨格に対する直接的なアプローチはしていません

余談ではありますが私の師匠が元カイロプラクターだったので

遊びでそういう技法は教わりましたが

生兵法は大怪我の基

治るよりリスクの方が高すぎるので

仕事では使いません

 

今でもそこそこの年齢以上の方は

「整体=骨格矯正」みたいな認識の方もいらっしゃいます

まあ、それはそれで選択肢の問題ですので

私がとやかく言う問題ではありませんが

少なくとも私はあまりそういうのはやってないんです

 

 

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