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2024/03/04

プラセボ学

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プラセボ学 中野重行

「偽薬」つまり偽物の薬のこと

このように訳してしまうと患者を欺く薬という印象になってしまいますが

プラセボの語源は「患者を満足させるか、心理的効果を期待して与えられる活性を有しない物質」だと書かれています

これって方向性が真逆になってしまい

医学的には効果が期待できない物質であるが病気を治してしまう、もしくは治ることを期待してしまうという意味になります

そこからさらに視点を薬に向けると

薬の効果で治ったのかプラセボで治ったのかという疑問すらわいてきます

 

私が言いたいことは本書において

プラセボを批判する内容でもなく

逆に安易にプラセボを肯定するのでもなく

淡々とプラセボに関する研究結果を紹介したものであるということ

つまりはフラットな立場からプラセボを考察し

また薬というものの効果を見つめなおした内容であるということ

 

「プラセボ」についてあまり知らない人の方が

何かしらの先入観を持って語ることも見受けられますが

まずその前にプラセボを客観的に見つめなおすための資料となりうる本です

 

興味深いのは疾患のタイプ別でプラセボの効果の割合が高まったり

そうでなかったりするという現実

当然心理的な要因の強い病態の方がプラセボ効果が高いわけですが

外傷性の痛みに関してはプラセボ効果が高いというのは興味深いです

痛みに強い人とそうでない人の関係ってそういうところにあるのかもしれません

 

そして治癒に至る要因として

薬の効能、自然治癒、そしてプラシーボがあり

原則的に人は自力で治るものであるということも強く関係しているので

単純に薬かプラシーボかという比較にならないのが

プラシーボを評価するにあたり一筋縄でいかないところです

 

その他プラシーボの副作用であったり

プラシーボに関係する要因であったり

様々な角度からプラシーボの研究が紹介されています

 

とてもクールにプラセボに関する研究が紹介されているのですが

表紙に書かれたサブタイトルが実に意味深です

「プラセボから見えてくる治療の本質」

この一言に筆者が本当に問題視しているのが何か

それがなんとなく感じられたりするのです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

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