度胸がつく本
どれだけ知識があっても、どれだけスキルが高くても
ここぞというとき行動に移すためには度胸が要ります
必死で頑張る人をけなすだけなら多少の知識があればできますが
その人が行動に移すことができるかといえば話は別
むかしと違ってネットがあるので
誰でも人の批判は簡単にできるようになりましたが
リスクを背負って行動できる人の数は限られています
本書は「度胸がつく本」のタイトルのとおり
度胸の養い方を筆者自身の独特の視点から述べられております
ストレートに度胸がつくためのHow toが書かれているのではなく
「外交的」「内向的」という性格からの論述に終始します
フツウ外交的な性格の方が行動力につながり度胸がありそうに考えるでしょうが
筆者の論理展開は内向的な性格の方がしっかりと自分と向き合い
じっくりと考え込むことでエネルギーをため込むということから
内向的な性格の方がその練度を高め度胸がつくという流れになっています
いささか「外交的」と「内向的」なそれぞれの性格が
ステレオタイプの論述に終始するので
決めつけが過ぎる感じもなくはないのですが
内向的性格の人は意識が自分に向きやすいことから
しっかりと自分を高めることが可能だという話になっています
この話の土壌は筆者自身が内向的で
多くの苦労をしたことで度胸がついたという自叙伝的な話に立脚するものです
もちろんいろんな人がいて外交的・内向的という一つの見方にとらわれるべきではないという批判も出てこようかと思いますが
少なくとも昭和人間の私としてはすごく腑に落ちる部分も多く
納得できる内容ではありました
1980年代に書かれた本なので
こういった論調が当たり前だったというのもありますが
40年ほど後の時代になって情報があふれかえり
「耳年増」みたいな人が少なくない今
忘れられつつある昭和の精神論も
決してあり得ない話ではないと感じました
やっぱり度胸は要りますよ
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