辞書から消えたことわざ
ことわざって人の知恵を短い言葉に込めたという認識があります
熟語なんかの難しい漢字を使う人には知識を感じますが
ことわざには知識ではなく知恵が詰まってるという印象です
アホでもことわざを使えば賢そうに見えるという魅力があります
そんなことわざも5万ほどあるそうなんですが
とてもじゃないけど覚えきれません
しかも言葉には時代背景や流行もありますので
消えていく言葉もあることは容易に想像がつきます
それぞれ理由があって人々から使われなくなったことわざは
春が来て雪が解けるように記憶から消え
最後には辞書からも消えていくそうです
本書はそんな忘れ去られたことわざを
わざわざ引っ張り出して一冊の本にまとめてあります
「あの人は今」的な本ともいえます
消えていった一発屋芸人のごとく
それぞれの言葉に重みや深みがあります
しかもありがたいことに忘れ去られたことわざということは
私にとっては初見の言葉でもあり
すごく新鮮だったりします
想像通り時代背景が変わったことで消えざるを得なかったことわざが多いのですが
その辺を斟酌すれば言葉の持つ力は相応にあります
私一人を唸らせるには十分な破壊力でした
昔の人の価値観や考え方に触れることもできるので
過去の時代に対する認識も奥行きが付きます
とても面白い本でした
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