対(つい)
関節の動きは筋肉が作用することによって起こります
筋肉の作用とは伸縮なんですが
能動的には縮めることであり
伸びるのは受動的な動きということになります
だから関節には主に曲げるための筋肉と伸ばすための筋肉が存在します
「拮抗筋」と呼ばれるそれぞれ反対の働きをする筋肉が対(つい)になっていることがフツウです
今日のテーマは「対(つい)」ということなんですが
拮抗関係だけではなく身体には対になって存在するものがあり
右手に対し左手があり、右足に対し左足があるように
ワンセットになって存在するものが少なからずあります
拡大解釈すれば上半身に対する下半身なんかも
「対」とはいえませんがワンセットともいえるかもしれません
科学的・医学的というのとはちょっと違いますが
こういうセットになった身体の部位は
それぞれが大きく関係することがあり
施術する際には必ず対になるところを気にしています
屈筋と伸筋の拮抗関係にある場合
悪くない方の筋肉にアプローチして悪い方の筋肉を弛めるなんてやり方もあります
難しい言い方をすれば相反抑制というもの利用するのですが
「押してもダメなら引いてみな」という昭和歌謡さながらの手法も有効です
私が憧れた鍼灸師の先生はむこうずねをぶつけて腫れていたら
金槌で反対のむこうずねを叩くという荒業をされていたと聞きます
どうしても痛いところに目が奪われがちになりますが
必ず対になる部分とか対称になる部分とかに目付をしておくと
けっこういろんなヒントが見つかることもあります
そしてそういったつながりを何パターンも準備しておくと
結局全身を見ていないといけないことになったりもするのですが
肝要なのは漠然と全身をみるということではなく
そういった様々なつながりの中みることで解き明かせることも増えてくるのだろうと思います
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