馬鹿の山 絶望の谷
オステオパシーを学び始めたころは
初めて触れる世界に驚き
今までできなかったようなことができる喜び
新鮮な感覚に満ち溢れ人生最良の期間だったかもしれません
とりわけインターンとして師匠の下で仕事しながら学んだ時期は
弟子の中ではエース格みたいな扱いをしてもらい
独立開業するにあたって「これはいける」みたいな自信もついてきたころです
「全能感」に近い何でもできそうな気持もありました
ところがいざ開業してみるともろくも自信は崩れ去り
逆に落ち込んだ時期もありました
「廃業」という言葉もちらつきだし
次の準備を考えるようになりました
幸いなことに2年目くらいからブレイクして
飯も食えるようになり
少しずつではありますが
できなかったこともひとつづつ解決していき
今に至ります
認知心理学では「ダニングクルーガー効果」というのがあります
少しの経験を積んだだけで、自分は優秀だと感じてしまう現象は「馬鹿の山」というそうで
その反動みたいに落ち込んでしまうのは「絶望の谷」というそうです
成長過程にある認知バイアスであり
まんまと私は認知バイアスの罠にはまっただけのことでした
自己評価でいえば「啓蒙の坂」を上りつつあるように感じていますが
人の心理って面白いもので自分で自分が見えていないんでしょうね
もっとも過信すらできない程度であったならば
早くに消えていたのではないかと思う次第です
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