左の腰が痛い
「なぜかいつも左腰だけが痛いんです」
こういう訴えをよく聞きます
腰痛に限らず痛みがどちらかに偏るのは
疲労・老化など原因となる要素がどちらか一方に偏るからだと思っています
腰痛館にお越しになる方の多くは左側の腰痛を訴える人がほとんどだということを伝えると驚かれることも少なくありません
きちんとカウントしているわけではありませんが
8割以上が左腰が痛むってところじゃないでしょうか
実は腰に限らず我々が扱うような痛みの多くは左側に出ます
この仕事をしだして何年目かでその傾向に気づき
いろいろ調べてみたんですが
左半身に痛みが出るケースが多いというのは
どうやら腰痛館に限ったことではないということがわかりました
それからその理由を知るためにいろんな本を読んだりもしましたが
まさに諸説紛々で結論は出そうにありません
ただ私の経験論から言わせていただくなら
右利きの方は動くのは右ですが
その際に身体を支えるのは左ということになります
動作の大前提として大きく動いても力強く動いても
身体の安定性が確保されなければならないということ
これは動作の原則ともいえます
だから右利きの人が多いのはご存じでしょうが
右利きの方がその体を支えているのは左側ということになります
身体を支えるというのは動きはなくても立派な運動であり
意外と動くよりも疲れることも多いのです
考えてみればわかりますが
体重50㎏の人が50㎏を左側で支えたとしたらこれはけっこう疲れることです
誰もが自分の体重は普段気にはしておりませんが
物理的にも50㎏を支えるということは大変な重労働であることを理解できれば
何十年も毎日毎日何時間も自分の身体を支えることのしんどさを理解するべきです
昨今「サルコペニア」という言葉が言われだしていますが
加齢による筋肉量の減少および筋力の低下のことを指します
つまり低下した筋肉で自分自身の体重を支えることの困難さを考えていただきたい
筋力が強い若いころに比べると高齢になり
だんだんそれもしんどくなり
いつしかオーバーワークの状態となり
腰が痛くなったり膝が痛くなったりするという理屈になります
当然痛みが出るのは普段身体を支えている方になります
腰痛は右に出ても左に出てもイヤなことにはかわりません
しかしなぜ左ばかりに痛みが出るのかという問いに
身体を支え続けていたからというのはその答えになるのです
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