クシャミとギックリ腰
秋口にときどき見かけるパターンが
クシャミをした拍子にギックリ腰になってしまったケース
一般の方からするとその関連性が見えてこないのですが
解剖学を知っていれば大きな関連性があります
またきっかけではなくても
腰痛の人がクシャミをすると痛くなるのもよくあるパターンだといえます
クシャミには鼻腔内の体温が著しく下がったとき
体を振動させて体温を上げるためにするクシャミと
鼻腔内の埃、異物を体外に排出するための噴出機能としてのクシャミがあります
クシャミは不随意運動といい自らの意思でコントロールできないのは
皆さんご承知だと思いますが
横隔筋、肋間筋などの呼吸筋に延髄のクシャミ中枢から指令が下り行います
クシャミの風速は驚くなかれ時速約320kmと言われており
それだけ呼吸筋は激しい動きを強いられるわけです
上の図は主な腰痛関連の筋肉が記されていますが
大腰筋は胸椎12番から肋骨12番
腰方形筋も肋骨12番に付着しています
同じ場所に呼吸筋の横隔膜や肋間筋が付着しており
クシャミによる激しい衝撃は大腰筋や腰方形筋にも伝わります
普段だったらこれらの激しい衝撃が伝わっても
大腰筋や腰方形筋に柔軟性があるときだったら吸収してくれるんですが
これからの時期は冷えやすくなるので
腰回りの筋肉も冷えていることが多く
運悪く柔軟性を失っているときのクシャミをすれば
とんでもないことになる場合もあるということです
酷い腰痛の人は喋るのもつらいときがありますが
これも横隔膜や呼吸筋が動くことで
腰の筋肉に響くからです
私の経験上身体が冷えている午前中に起こりやすく
ある程度動いて身体が温まった午後にはなりにくいという傾向もあります
いつも運動をオススメする理由の一つに
一日の早い時間に身体を動かして
血液の循環を促進することで
冷えている状態からいち早く抜け出すという目的もあります
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