大腰筋と横隔膜
解剖生理学を学んだとき
個別の骨や筋肉の名称などを覚えました
そういった勉強は基礎中の基礎になるわけですが
結果、バラバラの固有の組織というイメージがついてしまっていました
ところが勉強を重ねるうちにバラバラだと思っていた組織が
複雑なつながりを見せ互いに影響することを知りました
「身体は一つのユニットである」という
オステオパシーの理念が初めて体感することになりました
言葉だけ覚えるのと実際に体験することの違いを思い知りました
中でも頻繁に登場するのは大腰筋と横隔膜
この手の話は広がりだすと収拾がつかなくなるので
あえてこの代表的な二つの筋肉に絞らせていただきます
大腰筋は第12胸椎を起始部の一つとします
同様に横隔膜もまた第12胸椎に付着し
直接重なり合うわけです
筋膜の連続性という概念が登場したのはまだ最近のことですが
こういう連続性があるからこそ個別の筋肉ではなく
連鎖する筋肉が瞬時に反応し一体化したユニットとして動くことが可能になります
反面過緊張や疲労・弱体化など悪い要素も連鎖して
様々な症状につながつことになります
大腰筋は腰痛と深くかかわる筋肉ですが
腰痛になると呼吸がしづらくなるケースもあります
また横隔膜から更なる連鎖で胸郭が緊張するケースもあり
そこから上半身に様々な影響を与えることも少なくありません
私が施術する際にこういった連鎖を見逃すと
影響を及ぼす可能性を見逃すことになりますので
筋肉を触るとき常に連鎖を考えながら
次の「一手」を模索するのです
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