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2022/06/02

時間軸

いつもお世話になっている高澤昌宏さんのブログで時間軸の話題が出ていました

我々は技法・手法とは別に身体をどう読み取るかが大きな課題となります

その人に起きていることをどう評価するかで仕事は半分終わったようなもの

私自身はそれくらいに比重を置いて身体を見ています

 

私達手技療法家の弱点であり長所でもあるのは

機械的な客観的評価ができない分

想像(推理といった方がいいかもしれません)により

身体に起きていることを推察した上で施術を行い

その結果を見て帰納的にそれまでの考察が正しかったかどうかを見るしか方法がありません

 

非常に怪しげな要素も多分にありますので

整体屋という存在が信用されないという現実もあります

一方いい結果を出す人は考察が正しかったという評価にもなりますので

ゴッドハンドやらカリスマと呼ばれる人も存在するのでしょう

もっとも自らそういった称号を吹聴する輩は

周りの人がそう言ってくれないから自分でいってるのだと解釈してます

 

話がそれてしまいましたが身体を読み解く想像力こそが

技量の大きな要素だと位置づけてます

その中に必要なのが時間軸

 

どんな名医でも「今」というタイミングでしか客観的な評価はできないのですが

そこから先は経験則という主観的判断が重要になってきます

つまり客観的評価の限界は想像力でその経緯を推察するしかありません

ここで客観的方法で知りえない過去をイメージし

どういったプロセスをたどって発症するに至ったかを考えなければなりません

 

老化なんて一日や二日で送るものでもありません

よく耳にする生活習慣病なんて

「習慣」という言葉を使う限りはそれなりの年月を必要とするのです

でも本人が自覚していることなんてごく一部のことが多く

本質的な問題までわかることは少なく

そこは専門家の経験値からアバウトな推測にしろ

流れというものが見えてきたりします

 

なぜこのような時間軸という要素が必要かといえば

20年も30年もかかって弱ってきたことが原因で痛み出したんだとすれば

今すぐにパッと治せというのは無理な話

いわば老化をすぐに治せというようなものです

だから体力を少しずつ向上させて痛みの原因となる筋力低下を改善しない限り

求める結果は実現するはずがありません

そこで専門家がどう考えるのかといえば

ここの部位に痛みが出たということは

別の部位の筋力低下があってのことという発想になるのです

それで的確に弱っている部分を改めて評価して

それぞれの問題点を洗い出し

適切な処置が行われるべきだと考えています

 

人間とそれ以外の動物との分水嶺は「想像力」だと思います

それをフルに使いなおかつ精度を高めれば

自ずと結果が出るはずです

 

私もよく独りよがりな想像をしがちではありますが

それがよりレベルの高いものになれば

今よりさらにいい仕事ができるように思います

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

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