部分と全体
今月の特集は「部分と全体」
「全体は部分の総和にあらず」なんて言葉がありますが
一つ一つの積み重ねが単なる総和にとどまらず
別の要素を生み出すこともあるということの例えとして使われます
然るに部分部分を精査することが全体としての目的を達成せしむるに不可欠であることも事実だと思います
本特集においては目的を高い次元で実現するために
部分という要素を従来と異なる観点で見直し
従来からの問題点を克服するという試みが紹介されています
理学療法における運動学習で理学療法士がクライアントの意識付けを変える方法論が紹介されています
運動時に外向きに意識させるか、内向きに意識させるかで
内に意識を向けさせる指示IFA(internal focus of attention)と
外に意識を向けさせる指示は EFA(external focus of attention)
とに分類しIFAにより無意識下での動作を意識下に置くことで
気づかなかった問題点を明らかにするやり方を比較検討されています
とても難しい問題なんですが
誰もが自分の動きを正しいものと認識しながらも
実際には正しく動くことができないものです
世間一般では「下手」とか「不器用」という言葉で済まされますが
運動療法においては本人が正確ではない動きに気づくことなく
無意識下で正しくない動きが完結されている状態では
問題点に気づいていないので修正がしづらいという難点があるのですが
いったん意識下において問題点の認識をするという試みです
私もそういった理論は初めて聞きましたが
実際肩関節の可動域制限を本人に理解してもらうために
似たような手法を取っていることもあるので
何となく理解できましたが
実際この記事を読んでみてその難しさに心底理解できたのかは疑問です
でも動作の意識・無意識という命題には多くの研究者が様々な意見を展開されていますが
こうやって具体性のある理論で実践運用されることで
さらに研究が深まりそうな予感はします
私がついていけるかどうかは怪しいもんですけど
連載コラム『身体言葉に学ぶ知恵』
今月のテーマは「目利き」
視覚から得られる情報は人間にとってとても大切なのは言うまでもありません
しかし同じものを見ていても
見る人のフィルターによって
まったく違う情報が得られます
世間では「目利き」といいますが
その差はどんなところにあるのかを考えてみました
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