胸郭のねじれ
意外とお気づきの方も少ないのですが
胸郭がねじれている人が少なくありません
「胸郭」とは胸部の外郭をつくる弾性のある籠(かご)状の骨格と定義されています
要するに肋骨が取り巻く胸と背中の部分
普段の生活でよくねじっているので
ニュートラルのポジションに戻らないなんて
そうそう気づくはずもありません
俗に言う「悪い姿勢」の一つの要素として胸郭のねじれは高い確率で存在します
あまりこの問題を一部位単体で取り上げるべきではないのですが
腰痛館にお越しになられた方がうつぶせにベッドに寝られた時
背中の高さが左右で違うのを目の当たりにすれば
こちらとしては意識せざるを得ません
基本、それ自体痛くも痒くもないので気づかないのも当たり前ですが
それが首や肩、腰に影響を及ぼし症状が出だすとお話は変わってきます
現実問題として腰痛を取る作業の中で
胸郭のねじれを修復することは必須と考えています
昨日お話した五十肩の原因の一つに肩甲骨を取り上げましたが
肩甲骨が肋骨に癒着する際に
胸郭がねじれていることはよくあることなんです
胸郭のねじれは横隔膜の緊張がスタートラインというケースがあります
横隔膜は呼吸にかかわる主要な筋肉ですが
これも連鎖で肋間筋という肋骨を取り巻く呼吸筋の緊張を誘発します
これらが相まって胸郭のねじれを惹き起こすようですが
普段から大きな呼吸をすることなく
呼吸筋をしっかり使っていないと起こりやすくなります
また呼吸は心理的な緊張つまりストレスにも関係します
1日や2日くらいではどうってことありませんが
ストレスが長期的なものになると
5年10年の単位で胸郭を取り巻く呼吸筋が正常に使えなくなり
胸郭が固まりねじれてしまう場合も少なくありません
瞑想やヨガが呼吸(プラーナヤーマ)を大切にしているのは
呼吸筋の異常は精神の異常につながることを分かっているからだと思います
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