
世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事 津川友介
ここ1∼2年で食事関連の本をたくさん読みました
それしか楽しみがなくなったからか?
それとも年を取って自分の健康に不安を感じているからか?
はたまたコロナウィルス怖さに健康に気を使っているのか?
いずれにしても食事は身体を作る基礎であるわけですから
いろいろな情報を知っておくことは悪くないと思っています
本書の一番肝になる部分は栄養素に惑わされるなということ
ビタミンがミネラルがファイトケミカルが
様々なメディアで取り上げられその健康効果を謳いあげます
ところが筆者は単体の栄養素は必ずしも身体にいいというわけではなく
あくまでも栄養素を含む食物を食べることで様々な効果を得られるのであり
単体の栄養素ではメリットも期待できないばかりか
デメリットさえあると指摘します
ここ数十年サプリメントの市場が肥大化していますが
サプリを売らんがための興味の対象として栄養素をプッシュしているとのご指摘
今までから栄養素は食品から摂取した方がいいという意見もありましたが
それがかなり強い口調で述べられています
基本利害関係者(特に利益を得る人)の情報は眉唾で聞く習性がありますが
彼らはたいてい都合のいいところだけを切り取って伝えるものと思い込んでおります
かつて営業職に就いていた自責の念がそういったバイアスを生んだのでしょうが
栄養に関しても都合のいいことばかりではないといわれています
例えばβカロチンなんかは有名な栄養素ではありますが
単体で摂取すればガンのリスクを高め脂肪率が7%高くなるというデータを提示
もちろん緑黄色野菜を食べる分には病気のリスクを下げるんだそうです
こんな調子で野菜やフルーツはいいけど
市販の野菜ジュースやフルーツジュースに対してはダメだし
本書で一番心に響いたのは「専門家が正しいとは限らない」というひと言
本書では塩分のデメリットをデータ付きで解説
先日は精製された食塩はダメだが自然塩はいいという本を読みました
それぞれが研究データを示しエビデンスを主張されます
こんなもんでしょうね
自分の考え方に則したデータを掲げてエビデンスがあるといえば
素人は混乱するほかありません
コロナウィルスに関しても専門家という人物が
様々なところで正反対のことを主張するのが日常化しています
どれほど専門家という人種の信憑性がないかのいい例かもしれません
ましてやそこに利害が絡むとはなから信用できないってもんです
私自身専門家面して偉そうに言っても結果的に間違うことなんていくらでもあるわけで
五十歩百歩の専門家が世の中に多いということかもしれません
願わくば権威に惑わされることなく
自己責任で己の信じたものを実行するしかない
そんな決意を新たにした哲学書ともいえる一冊です
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