ウィークポイント
オステオパシーを習いだしてから様々な技法を会得しました
だからといって使いこなせるかどうかは別の話
習った通りやっているつもりでも未熟な技では効き目はありません
ある程度年数を経て熟達してこそわかるコツのようなものもあります
世の中にはよくありがちなことですが
どんな仕事でも教わった通りやってみても上手くいかないもの
経験を積んでこそ見えてくるものもあります
それがこちらの腕前に原因がある場合と
技法そのものの性質上の問題点もあります
それぞれの術者にそれぞれの得意技があり
得意技が一番いい技法ということになるのでしょうが
それでも万能の技法は存在しません
修業時代によく言われたのは「マッスルエナジー・テクニックは患者要請の強い技だから術者だけで加減ができない」というセリフ
確かに力を入れてもらうのですから
その加減によって効き目が変わることもあります
その点カウンターストレインは術者のセンスに委ねられるので
使いやすい技法だと教わりました
ところが最近思うのはカウンターストレインも意外と患者要請の強い技法だということ
カウンターストレインの最大の条件は脱力
これが意外に難しくて他人様が自分の身体を勝手に動かせるとき
わりと緊張する方が多いということ
むかしは微妙な緊張に気づくこともなくやっていたのですが
こちらが感じ取ることができない程度の緊張がしばしばあるということ
ましてや本人さんは無意識の緊張であるがゆえに双方が気づいていないわけで
90秒という時間の中で一瞬力が入るケースもあれば
ずっとわずかな緊張が続くこともあります
とりわけ初めて受けられる方ですと
何をされるかわからないままに身体をあっちこっち動かされるのですから
不安を感じない方がおかしいというもの
「力を抜いてください」と指摘すれば
さらなる緊張を誘発し逆効果となることの方が多いので言わないようにしています
長年使ってきた技ではありますが
教科書には書いていない難しさもあります
患側ではなくどうでもいい健側からやることで
慣れてもらうのも一つの方法ですし
事前に何をどうするのかを説明してからやり始めるというのも効果があります
他愛もない話で盛り上がって気を反らすのもアリだと思います
「技を使う」ということは様々な工夫ができてこそ
期待した効果が得られるのかもしれません
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