運動習慣がないと
昨日、五十肩と大殿筋の関係についてお話しました
そこにかかわる一番の問題点は筋力低下
考えてみれば腰痛館にお越しになる方の大半は
筋力低下により身体を支えることが若いころにくらべると
だんだん難しくなってくるといっても本人はピンとこないでしょう
でも若いころと比べると力がなくなり
余裕がなくなっていることにはお気づきでしょう
毎回のように聞くセリフなんですが
「何もしていないのに痛くなった」といわれます
ほとんどの方がそうなんですが
実は無理なことをなさって痛くなる方なんて
スポーツ選手や若い方のほんの一握りにしかすぎません
ほとんどの方は何もしてないのに朝起きたら痛かったとか
クシャミをしたら腰を痛めたとか
フツウでは考えられない軽い動きで痛み出したとなるわけです
こういうことのほとんどすべてに言えるのは
冒頭で申し上げた筋力低下がそもそもの原因だったりします
若いときに比べて年を取ると筋力が低下するのは当然の話
当たり前のことだから問題意識がない方が多いのもわかります
しかし筋力低下も度が過ぎると痛みにつながるから怖いのです
高齢になって足腰の力が衰え痛みが出だすのは
皆さんよくご存じのはず
しかしそれも他人事だからわかっていても問題意識は芽生えません
それが当事者になってしまっていたい思いをしてもなお
その原因が筋力低下だとは気づかず
「何もしていないのに痛みが出るのはおかしい」と考えられます
私にしたら「何もしていないから痛むのが当然」
遅かれ早かれどこかに症状が出るのは当然の結果
そんな冷ややかな目で見ております
昨今「サルコペニア」という言葉が聞かれるようになりました
「加齢によって生じる骨格筋量と骨格筋力の低下」を意味します
最後の方で寝たきりになる方もいらっしゃいますが
そこに至るまでに様々なプロセスはあったはず
それが腰痛であったり膝痛であったり
普段何も運動をしていないことで起こる痛みのほとんどが
サルコペニアの一部だと思います
身体に異変が起き
それをきっかけに筋力低下の怖さを思い知り
そこから運動習慣を身につけられる方もいます
私の知る限りその後のQOL(クオリティ オブ ライフ)
つまり生活の質は向上され活動レベルが上がっています
先に痛い思いをしたおかげで現状自分の身体に何が起きているかを知り
先の10年20年30年後のために筋力の貯金をされた方は幸いです
そういう方が一人でも増えることを願ってやみません
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