「寒い」と「冷える」
私が仕事中に会話するとき明確に使い分けている言葉があります
それは「寒い」と「冷える」です
寒いと冷えるのは当たり前のように感じられますが
「寒い」というのは温度が低いことを表す言葉です
それに対し「冷える」というのはその主体は自身の身体であったり物であったりします
実際は同じような使い方をして言うますが
私のような捉え方をしますと
「寒い」は空気の温度が対象であって
「冷える」というのは人もしくは物の温度が対象となります
寒くなると冷えそうなイメージがありますが
寒くなって体温が下がるのはカエルやヘビなどの変温動物です
だから彼らは気温が下がると活動ができなくなり冬眠します
しかし私たち人間は恒温動物
真夏であろうが真冬であろうが体温は一定の範囲に維持できます
これは自律神経の働きで可能になります
ところが体温が部分的にあるいは全体的に下がることを「冷える」といい
身体の機能がうまく働かないことが原因となります
細菌やウィルスなどの外部的要因以外で身体の機能が狂うのは
主に「冷える」ことがかかわってきます
「寒い」というのはあくまでも外部的要因
「冷える」というのは身体の内部の機能の問題
こう分けて考えればそれぞれの意味はずいぶん変わってきます
衣服や暖房などで「冷える」ことをある程度防ぐことは可能ですが
いったん「冷えて」しまって低下した機能は衣服や暖房で元に戻すことはできません
なぜならば「冷えた」状態は主に血流が悪くなることが原因だからです
私が施術で行うことの半分以上は血流の促進です
エンストしたエンジンを押し掛けするようなイメージで仕事しています
イマドキのエンジンはエンストもしないので推し掛けなんて言葉もわかりづらいでしょうけど
血液の流れが正常化して普通の状態にもどることができたら
後は身体の本来持つ力が身体を治してくれます
これこそが「自然治癒力」であり私が目指すところです
このような自然の摂理を明確に認識するために
「寒い」と「冷える」という言葉を使い分けています
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