腰痛とハイヒール
腰痛で来院された方からのご質問で
女性から尋ねられることが多いのはハイヒールについてです
結論から言えば腰痛の方がハイヒールを履かれることはあまり賛成できません
そして質問される方も実際にハイヒールで仕事をされるときに
症状が悪化することに薄々気づいておられるから
お尋ねになるんだろうと思います
ハイヒールの一番の問題点といえば
ふくらはぎに筋肉つまり下腿三頭筋がほとんど使えないところにあります
足首の関節が底屈した状態になり
下腿三頭筋は自然と収縮した状態になります
筋肉が活躍するのは伸びた状態から縮むところにあります
ところがふくらはぎの筋肉は強制的に縮んだ状態になりますので
その力を発揮できません
本当は歩くときにはニュートラルな位置にある足首が
ふくらはぎが縮む動きで地面をけり前に進みます
その動きはハイヒールによって封印された形になります
その分あおりを受ける形になるのが太腿の前にある大腿四頭筋です
足首が伸展している状態から膝の関節もバランスの上からも十分曲げることができなくなり
これが足かせ状態ですごく疲れます
足首・膝・股関節はバランスをとり連動して動くのですが
いずれか一つの関節が使えなくなれば
他の関節にも影響が出ます
一連の動きの滑らかさが阻害されると
その影響は足から体幹に移ります
腰痛には様々な要素が絡みますが
そのうちの一つとして足やお尻の筋肉の問題も
大きく影響します
高いヒールでさっそうと歩く姿はカッコイイものですが
せめて腰痛が癒えるまでは注意された方がいいでしょう
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