膜・筋膜
オステオパシーでも1980年代から筋膜(ファッシャ)が注目されてきました
一気に筋膜が注目されてきたのはここ20年程だと思うんですが
4年前にこの本を読んでわかったのは筋膜(便宜上そう呼んでおきます)が
古来からアプローチの対象とされてきたこと
去年読んだ「閃く経絡」でも経絡の正体とは
筋膜の連続性ではないかという問題提起
それは本書でも同様の指摘があります
経絡や経穴という目に見えない存在が確かな効果を生むのは
やはり何か存在するものに経絡という概念を当てはめて考えた方が腑に落ちるというもの
同様にトリガーポイント療法なんかも筋膜に対するアプローチと考えれば
けっこうしっくりくるわけでして
ずいぶん昔にある鍼灸師が書かれた本で鍼灸ははトリガーポイントにアプローチしているという説もありました
これも同様に考えればうまく収まりが付きます
また治療法とは異なるものでもヨーガやピラティスも
筋膜に作用しているとの指摘があります
実際に11年ほど習って自身の身体で納得するものがあります
驚くべきことに筋膜ではなく「膜」というところに発想を広げれば
クラニオセイクラルセラピーもまた硬膜に対するアプローチなんですが
この技法も単純に硬膜に及ぼした作用で何とかなるというのではなく
硬膜が筋膜に対する何らかの作用を導き出すということも示唆しています
本書を読んであらためて「身体はひとつのユニットである」というA.T.スティルの言葉
膜が大事なんて言うつもりもありませんが
それぞれ独立した機関が膜というものにより連続するのであれば
身体に起こりうる機能障害も様々な個所からの連続性により発生するものと考えられるということです
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