「代謝」がわかれば身体もわかる 大平万里
「代謝」といえば健康やトレーニングなんかで意識高い系の人なら誰でも知ってるでしょう
私も「代謝」についてはある程度わかっているつもりで
この本を読んでみました
ところが恥ずかしくなるほど代謝というものを知らないばかりか
代謝のごく一部分をもってわかっていたような気になっていただけでした
「エネルギー代謝」=「代謝」だと信じて疑わなかった私にとって
新陳代謝などほかの代謝にはまったく意識が及んでいませんでした
まさに知ったかぶりの素人の浅はかさを目の当たりにしたわけです
酵素のこと、脂質のこと、アミノ酸のことなどなど
代謝(エネルギー代謝のこと)についての基礎知識がぎっしり
それなのに本書はあくまでも一般人向けに書かれたものなので
涙ぐましいほどの理解しやすい例えで何となくでもわかったような気になるところがスゴイ!
アミノ酸配列における重要ではない部分の置き換えを説明するのに
「ルパン三世の声が山田康夫から栗田貫一になったときの違和感のなさを思い出してもらえばよい」
という表現で説明されます
本当は分かってはいないのに何となく「ああ、そうか!」と納得してしまう解説
ここに本書の真骨頂があるように思います
しかし如何せん基礎知識のまったくない私にとって
聴いたことのないワードがたくさん登場してきて
それを懇切丁寧に説明されたとしても
登場人物の多すぎる小説のように読み終えたら結局何も残ってなくって
難しい本を読んだような達成感だけが残っているような感じがしてなりません
決して本書が駄作というのではなく緻密な計算で実にわかりやすく書いていただいているのですが
読み手の素養のなさと読んだ後からすぐに忘れてしまう忘却力がそうさせたものと確信します
土台「代謝」のような難しいシステムを理科系の下地がない私が一回で覚えられるはずもありません
むしろ今度代謝について調べ物があるときにもう一度読み返せば
本書の良さが引き出せるのかもしれません
単純な暗記が嫌いだったことを思いだしました
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