仙腸関節 半関節か滑膜性関節か?
一般的に骨盤と呼ばれているのは中央にある仙骨とそれを取り巻くようにある寛骨から成り立ちます
ざっくりした説明ではありますが問題は仙骨と寛骨の付着部である仙腸関節
これがどういう種類の関節であるかはむかしから議論の的でした
ずっと昔は全く動かない不動関節だといわれていました
ところがわずか数ミリ動くことから半関節であるといわれるようになりました
私がこの世界に入って解剖生理学を習ったときは半関節だと教わったものです
半関節とは可動性の少ない関節で線維軟骨で結合したものを言います
ところが最近では滑膜や関節腔をもつ滑膜性関節であるというのが有力なんだそうです
仙腸関節の接地面をそれぞれ腸骨耳上面と仙骨耳上面と呼ぶのですが
その関節面には緻密性結合組織が形成されていることから滑膜性関節だと考えられるようになったわけなんですが
現実問題として仙腸関節には個人差が強く
また左右でも違いがあったりするもんだから
なかなか決めつけにくいところがあったそうです
そのうえ高齢者になれば退行性変性も起こり
どっちとも言い難いケースが多く存在したようです
最近になって感じるのは身体のことを勉強したつもりでいても
時がたてば通説もひっくり返り違う見解に変わってしまうことの多さです
それだけ医学の発達があるのと同時に
人の身体にはまだまだ知られざることがたくさんあるということなんでしょう
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