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2019/11/06

姿勢の定義

「姿勢」という言葉はよく使われますが

意外と姿勢の定義づけなんかは知らないものです

辞書では「体の構え」と簡単に説明されていますが

ウィキペディアで調べてみるとも少し詳しく

「重力に対して、バランスを取っている時の体の姿である。なので、水中や宇宙船など、重力を受けない場所では姿勢は存在しない。」

このような記述があり抗重力というのがキーポイントとなります

 

今読んでいるある本ではさらに深く踏み込んで

「姿勢とは(ⅰ)筋肉活動のあいだ何かに支えられて、あるいは(ⅱ)同時に動く複数の筋肉の協調作用によって、身体がとる構えであり、それによって(a)安定性を保ち、(b)どのような動きにとっても不可欠の基盤を形成するもの。」

と説明されます

ウィキペディアで登場した抗重力というものを

明確に解説したものになっています

 

そのある本というのが運動学とかの本でなくて

ヨガの本だから逆に面白いです

 

我々は姿勢というものは体の静的な状態ゆえに

何らかの作用が働いていることに気づきませんが

体の安定性を得るために複数の筋肉の協調作用があることを示しています

 

動いていないという状態は動いている状態よりも楽をしているようなイメージを持ちがちではありますが

実際にはあまり動いていなくてじっとしている時間が長い人の方が

発症して痛みを訴えるケースが多いということを知らなければなりません

 

よく「悪い姿勢」をしていたから腰痛などになったという声を聴きますが

私の考えでは「いい姿勢」をする体力(能力)が乏しいから

不安定な姿勢しかとれず一定の部位に負担をかけて腰痛などになってしまうとなります

 

とてもざっくりした言い方になりますが

筋肉には「姿勢筋」と「相動筋」という分け方があります

姿勢筋とは文字通り姿勢を維持することに使われる筋肉であり

相動筋とは動作に時に使われる筋肉のことを言います

もちろんこの分類はどちらかに属するという類のものではなく

姿勢筋もそれぞれに作用が存在し動くという仕事もします

だからこの分類は極めて緩いカテゴリーになりますが

じっと静止しているときに重力に抗い活動をしている筋肉と考えていただきたいです

 

それであまり動くことのない生活(仕事)をしている人は

姿勢筋が長時間活動して、相動筋はあまり活動する機会がなく

筋肉の疲労という面でかなりの偏りがでます

使われっぱなしの筋肉は疲労で固まりますし

使われない筋肉は弱体化してしまいます

実は双方によくない環境ということになりますが

これが10年20年と続けばどうなるかお察しいただければ幸いです

 

これが腰痛になる人の典型例といっても差し支えないでしょう

スポーツなどでオーバーワークになって疲れが取れないのが原因で腰痛になる人よりもはるかに数は多いでしょう

 

「姿勢」というのもの考えれば腰痛の道のりもお判りいただけそうです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

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