悪の華
ときたま気まぐれでこんな本を読んでしまいます
1800年代のフランスで反道徳的ということで
有罪判決を受けたというこの作品
やっぱり時代も違えば思想も違う
宗教上のモラルに支配されていた時代だからこそ
反道徳的といわれたのでしょうが
今の時代では美的センスみたいなものの方が強く感じられます
退廃的といっても下賤な印象はなくむしろ高尚なイメージの方が強く感じられました
その点においてはマルキ・ド・サドの作品とは好対照
日本における太宰のような卑屈なムードもなく
凛としたところがファンの心をわしづかみにしているのでしょう
それにしても鈴木信太郎の役は作品の重厚さを上手く引き出しているように思います
古い漢字はどうも読むのに苦労するのですが
こういう上から目線の翻訳も作品を上質にする演出と考えていいでしょう
はっきりいって私自身にこの作品を読む素養というか
感性の乏しさを思い知らされた作品です
年を取るとこういう感受性は次第に薄れていくのでしょうか?
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