日にち薬
高校生のとき生物の授業でホメオスタシスというのを教わりました
日本語でいうと恒常性と呼ばれますが
生物において、その内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向がその定義です
体温や血圧なんかを一定の範囲にとどめるのもそうですし
外部からウィルスなどの異物が入ってきたとき排除するのも恒常性のなせる業です
ケガや骨折だって自然に治っていくのも恒常性が働いているからです
専門的なお話しになると少々難しく思えますが
世間一般で使っている「日にち薬」というのがまさしく恒常性のことだったりします
よほど重篤な損傷や病気は例外的ではありますが
原則は何もしなくても治っていくのが人の身体の持つ力です
何度施術してもなかなか良くならず
日数を重ねているうちにだんだん治ってきた場合は
私の施術よりも日にち薬の方がよく効いたのではないかと思ったりもします
逆に言えば日にち薬というのは治るのに必要な一定の期間はいるということ
擦りむいた膝を今すぐ治せと言われたらブラックジャックでもお手上げです
何か特別な薬やゴッドハンドと呼ばれる人の力をもってしても
時間が必要なときは時に委ねることも覚えておかなければなりません
誰しも早く治りたい気持ちはありますが
身体の中で恒常性が働くのにも時間は必要だということです
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