ポンプ作用
血液の流れが止まれば死にます
今さら言うまでもありませんが誰もがご存じのことです
血液が流れるか止まるかだけではなく
その中間というのもあります
血液の流れが悪い、つまりは「血行不良」
この血行不良が私の仕事の対象の中核を担うわけです
酸素もエネルギーも送られて来ない
炭酸ガスや乳酸もたまりっぱなし
だから代謝も十分に行えず冷えてくる
こんな状態で機能を維持するのは無理な話
結果、機能障害という状態に陥りあっちこっちが痛くなります
だから身体としては血液を十分に回すためにポンプを持ち合わせています
皆さんご存知の心臓です
ところが心臓のポンプ作用はそれだけですべてをまかなえるものではありません
特に足に流れた血液は重力に逆らって心臓まで登ってこないといけません
実は血液って鉄が入っているので水よりも重たいのです
それを心臓まで戻すにはもう一つのポンプが必要です
「第二の心臓」や「フットポンプ」なんて呼ばれるふくらはぎの筋肉です
静脈には逆流防止の弁ががついていていったん上がったものは下がらないようにできています
ふくらはぎの筋肉が伸びたり縮んだりすることで
灯油を入れるポンプのような仕組みで血液が心臓に帰るのをアシストします
立ち仕事の方や事務仕事で座りっぱなしの方が
腰痛になりやすいのはフットポンプが使う機会が少なく
常に血流が悪い状態が続いているからです
だからこそそういった方々にはウォーキングをしていただき
血流のいい状態を作ることで腰痛関連の筋肉にも
充分血液を流し込もうというわけです
さらに三の矢として忘れてはならないのは毛細血管です
細い管に液体をつけると表面張力で水位が上昇するいわゆる毛細管現象
こんな物理の法則を利用して血液を上に戻るのを手伝います
ただ筋拘縮した足では毛細血管も圧迫され
通り道をふさがれるわけです
「歩く」という運動を前提にしているのが
ポンプ作用のポイントです
つまり歩くことをしないとポンプ作用の何割かは放棄したも同然
そこから一部の血管に負担がかかり更なる悪循環が待ってることも少なくありません
歩くというのは当たり前のことだと軽く見ている方も少なくありません
ただ私にとって歩くという運動は命をつなぐ重要な役割を有しているという認識です
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