こってる?こらされている?僧帽筋
(画像:動きの解剖学Ⅰ)
解剖生理学を習ったとき肩こりでよく問題になるのが僧帽筋だと言われました
肩こりで悩む方ならその形を見て納得されるに違いありません
もちろん他の筋肉も多数肩こりに関係しますが
これほど広範囲で肩こりの部分を網羅するものは他にはありません
僧帽筋とはゴシック教会の僧侶がかぶっている帽子の形状に似ていることから名づけられました
縦は後頭部から胸椎12番まで走行し
横は鎖骨・肩峰・肩甲骨までにわたり
背中背部の体幹の半分ほどに広がる筋肉です
肩こりの人の特徴といえば横から見て肩(上腕骨)の中心線から前に出ること
平たくいえば猫背の状態です
これは肩甲骨が胸の方に引っ張られたことに起因します
肩甲骨を前に引っ張っているものとは何か?
それは胸の筋肉です
大胸筋や小胸筋って縮みっぱなしになりやすく
正常な位置まで引き伸ばせない方が結構います
これは仕事などの作業、パソコンなどだいたい腕を前側で動かす作業が多く
どの場合に胸の筋肉がよく使われます
これらが疲弊してくると胸がこって次第に肩甲骨ごと前に引っ張られます
その影響で迷惑を被るのが僧帽筋だったりします
僧帽筋にすれば無理矢理引き伸ばされ血流が悪くなり
そうして肩こりという症状として感じるのは僧帽筋となります
ところが僧帽筋は症状が出ているものの
主体的に悪さをしているのは胸の筋肉ですから
肩こりに対するアプローチで僧帽筋だけを狙うのは得策ではありません
やはり結果に対するアプローチだけではなく原因に対してもアプローチしないといけません
面白いのは肩こりの人がやる仕草で
腕を大きく伸ばして胸を広げて伸ばそうとします
無意識のうちにどこが原因かわかっているんでしょうね
身体は賢いです
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