閾値
「昨日まで何ともなかったんですけど今朝になってから急に痛み出しました」
こういうセリフをよく聞きます
ご本人にとっては原因もハッキリわからず
何の前触れもなしに襲い掛かった痛みに対して納得のいかない顔をされます
実は腰痛館にお越しになる方の多くはそういったパターンなんです
事故などの外傷の場合原因は明確ですが
こういった方々は病院に行かれます
だからわけがわからず突然痛み出す人が多くなるのも当然のことかもしれません
痛みが出るのは急のことなんですが
悪くなるのは時間をかけて少しずつ悪くなるものだから
その変化に気づかないのも無理のないことでしょう
「閾値(いきち)」という言葉があります
「感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な、最小の強度や刺激などの(物理)量。」
このように説明されていて
刺激の量だけ痛みを感じるのではなく
ある一定量に達したときに初めて痛みを感じるのも閾値の問題です
逆に状態が良くなって治りつつある場合でも
痛みが変わらないケースもよくあります
「だんだん良くなってきてますよ」
といっても痛みが変わらなければ信用してもらえません
実は痛みが和らいだり消失するにも閾値を下回らなければならないということ
いつも私がいうのは身体の悪さを閾値を超えるまでに気づき
痛みが発生する前に消し去るのが一番いいやり方で
痛みが出てから気づくのはお世辞にもいいとはいえません
普段私が運動や体操をしてほしいという理由には
運動しているときに異変に気付くこともあるからです
そうして痛くなる前に対処すれば辛い思いをすることなく
闇から闇へと痛みを葬り去ることができます
身体を動かすことによって自分の身体の状態を調べることは
健やかに過ごす一番いい手段だと思っています
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