EQ こころの知能指数
ここ何年か偏差値のすごく高い大学を卒業された方が
暴言・失言でその立場を危うくするというニュースが目立ちます
世間の常識からするととても頭のいい方なのにどうしてそんなことをされるのか不思議に思うところです
知能テストで出されるIQの数字が社会の中で活かされるかといえば
必ずしもそうでないことがわかります
EQ(Emotional Intelligence Quotient)という概念が社会における頭の良さを表す指標として注目を浴びています
勉強ができるできないにかかわりなく
社会において人々の信頼を勝ち取り社会的な成功を収める
そういった面での頭の良さがEQの本質のようです
EQには5つの要素があり自分の感情を自覚すること
情動に振り回されることなく自制する能力
挫折してもあきらめず自分を励ます力
他人の気持ちを感じ取る共感能力
集団の中で調和を保ち協力しあう社会的能力
これらの要素からEQを算出するそうです
面白いのは筆者がこれらの要素が日本人の本質的なものとする点です
アメリカ人の筆者が日本人を高く評価しているのがうかがえますが
アメリカという国の特性が個人主義にあり
どちらかというと協調性よりも自己主張に走るきらいがあり
その個人主義である以上社会としての成長の限界を感じ
協調性や共感力を養い社会をより良きものにするというのがEQの原点のようです
余談ではありますが、かつてカール・マルクスがアジアの農村のシステムを参考にし
共産主義というイデオロギーを唱えましたが
どうも他国から見る日本という国の考え方・価値観
そしてそこから生み出された社会のシステムに魅力を感じることが多いみたいです
当の日本人は戦後アメリカかぶれしてそういったものを変えようとしているのは皮肉なものです
それでも阪神淡路大震災や東日本大震災の時の日本人の立ち振る舞いを見れば
他国の方が驚くほど社会の協調性を維持し日本が一つになって助け合ったことは記憶に新しく
まんざら日本人も捨てたものではないと感じました
学者さんの間ではEQの算出方法に問題点が多く
各論部分ではまだまだしっかりしたものが構築されているわけではなさそうな雰囲気ですが
「頭のいい」という評価が学力だけではなくなりつつあるのは
面白い傾向にあると感じました
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