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2019/04/10

下位交差症候群

筋肉の働きは縮めることで関節(骨)を一定方向に動かすことです

ところが元に戻す作用は自らはできず

反対の動きをする筋肉が収縮することで元の位置に戻ります

だから伸展・屈曲の二方向の筋肉が対になっています

身体はそれぞれの筋肉のバランスがとれていることで

身体を適正な状態に保つことができます

 

ところが一方の筋肉に何らかの機能低下が起こると

対になるもう一方の筋肉にも影響を及ぼします

 

Img112

(画像:マッスルエナジー・テクニックより)

この図はチェコの神経学者ブラディミア・ヤンダが提唱した

下位交差症候群の図です

腰痛の人に多い傾向がここに記されています

腹筋群や大臀筋が筋力低下し

それと交差する形で存在する脊柱起立筋や大腰筋などが硬化し短縮する

そんな状態が描かれています

他にも大腿直筋や大腿筋膜張筋などが硬化すると指摘します

 

結果的にこのアンバランスが下部腰椎付近にストレスを生み

腰痛の原因となる典型的なパターンだと言えるでしょう

またこのアンバランスは梨状筋の短縮を惹き起こし

いわゆる梨状筋症候群と呼ばれる神経圧迫を招いたり

動脈の流れを邪魔することもあり足全体の血流を阻害することも指摘されています

 

我々は硬くなり縮んだ筋肉を弛緩することで症状の改善を目指しますが

実はその裏側で腹筋群や大臀筋の筋力低下が引き金になっていることを忘れてはいけません

筋力低下は手技療法でも手術でも薬でもどうにもなりません

やはり病院で治療を受けたり手技療法などで痛みが緩和してからでも

ご自身で筋力アップしていただいて

元のバランスを取り戻していただくことが最後の決め手になります

 

痛みが消えて治ったかのように見えても

時間がたてばまた痛みだす人はかなりおられます

その理由は仮に筋拘縮を起こした筋肉が弛緩されても

アンバランスな状態で生活に戻られたら

再び筋拘縮を起こし痛みがよみがえってくるというのがそのメカニズムです

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

 

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