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2019/05/01

脊椎分離症

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(画像:知っておきたいスポーツ傷害の医学)

腰痛といえども我々が扱えないものとして脊椎分離症があります

背骨は体幹の軸として動きの中心たる存在ですが

同時に脊髄という神経系の大事なものも中を通っていますので

無制限に動くわけにはいきません

 

背骨の後ろ側には棘突起・横突起というものがあり

それが下方の背骨の動きを制限し一定の範囲内の動きにとどめます

いわばストッパーとしての役割があります

 

ところがスポーツなどの強くて速い動きに対し

ストレスを受け骨折してしまうことがあります

これを腰椎分離症といいます

椎体と突起が分かれてしまうので分離という言葉が使われます

当然骨折の一種ですので手技療法でどうにかなるものでもありませんので

我々が扱うべきものではありません

 

実は私が初めて腰椎分離を扱ったのが私の母親でして

スポーツとは無縁ではありますが骨粗鬆症が原因となって骨折したようです

幸か不幸か椎体自体は前縦靭帯と後縦靭帯に挟まれピッタリと動きにくくなっています

だから骨折といっても痛みを感じる場面が限定され

私自身も骨折しているとは気づかず

ひと月ほど施術をしておりました

 

ところがいつまでたっても施術の効果は出ず

これはおかしいと感じて病院でレントゲンを撮ってもらえば骨折でした

この場合他の骨折と同様に自然に治癒します

ただし左右両側に分離が認められるケースでは

腰椎すべり症になってしまう場合もありますので注意しなければなりません

 

ずいぶん前に横綱朝青龍が腰椎分離になっていたのにサッカーをしたということで

仮病疑惑が話題になりマスコミで大騒ぎになりましたが

椎体自体は靭帯という自然のコルセットに挟まれていますので

少々の動きでは傷まないケースもあります

 

マスコミがそれを知らなかったという見方もできますが

ちょっと調べればわかりそうなことなので

わかっていて朝青龍を叩くために腰椎分離の性質を隠していたのではないか?

そんな穿った見方をしています

 

いずれにしてもこういう場合の腰痛は画像所見でないと判明しないので

腰痛の場合原則的に整形外科で診断を受けるのが一番いいと考えている理由の一つでもあります

そうでないことがハッキリわかってから手技療法を受けられても遅くはありません

 

 

オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

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