腰痛のときは安静にしなければならない?
たいてい病気になったら安静にします
風邪をひいて高熱のとき運動や仕事をするのは考え物
こじらせて症状がさらに悪化する可能性があるからです
身体の具合が悪い時はおとなしくしているのがいわば常識でしょう
この常識を腰痛に当てはめると腰痛のときも安静にしていた方が早く治る
そうお考えになるのは自然なことです
ところが腰痛の場合いろんなケースや状況によって
安静にしてた方がいい場合と
少しずつ動いた方がいい場合に分かれます
例えば発症して4週間未満の急性腰痛の場合でも
神経症状のない非特異的腰痛(原因のはっきりしない腰痛)の場合は
痛みに応じた活動をしている方がいいと言われるのに対して
坐骨神経痛を伴なう腰痛の場合は安静にしてても
痛みに応じた活動をしていてもあまり変わらないという研究結果が出ています
また職業病的な腰痛ってよくありますが
なるべく普段と同じような活動をしている方が
より早く痛みの改善につながり早く職場復帰ができるそうです
これらの研究は日本整形外科学会、日本腰痛学会のガイドラインに掲載されたことなんで
エビデンスもしっかりしています
痛いのに動きたくないというのは当然のことなんですが
動かないということは筋肉の活動も乏しくなり血流量も減少します
安静が長期にわたると筋肉は退化していきますので
身体を支えるのが余計に困難になります
かといって痛いのにムリヤリ動かすのもつらいので
あくまでも「痛みの程度に応じて」動くということがポイントになってきます
運動をやらなくてもダメやり過ぎてもダメ
ケースバイケースで難しい判断になりますが
安静も運動もメリットデメリットの両方あることは知っておいていただきたいですね
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