ジャーマンポテト
そろそろ花をグスグスさせている人が増えています
私も昔は苦しめられましたが花粉症の季節です
花粉にやられてという話題も毎日のように出ていますが
おそらく皆さんが花粉症だとは思ってはいません
花粉症の方が名前が知れ渡っているので
なんでもかんでも花粉に責任を負わせているようですが
この時期花粉症に似た別のアレルギーも存在します
寒暖差アレルギーといって
三寒四温で暖かい日と寒い日が入れ替わりに来ますし
一日のうちでも最高気温と最低気温の差が激しい日も少なくありません
人間は恒温動物でして暑い日でも寒い日でも
体温を一定の範囲内にとどめる働きがあります
それを司るのが自律神経なんですが
それでも気温差が激しいときには自律神経もついていくことができず
体調不良に陥ることになります
だいたい一日の気温差が7~8℃以上になると
自律神経が乱れやすく
寒暖差アレルギーになる人も少なくありません
「鼻水・鼻づまりなどで鼻がムズムズする」「くしゃみが出る」
「じんましんが出る」「イライラなどストレスを感じる」「食欲減退や胃腸の不振」
などが主な症状で花粉症と間違えたり
風邪と間違えたるすることもあるそうです
基礎代謝の低い人や体力の弱い人は
こういった気温差のストレスに弱く
寒暖差アレルギーになりやすいと言われています
私も危ないかなと感じたら運動して体温を上げるように心がけています
あとは身体を冷やさないようにいつもより少し厚着にするとか
暖房の温度設定をあげるなりの工夫をしています
しかし毎日ずっと厚着をしていたり暖房にばかり頼りすぎると
メリハリが利かず効果を期待できないこともあるので
甘やかしてばかりではダメということになります
イタリアのアコーディオン奏者フィリッポ・ガンベッタ
ジャンルでいうとアイリッシュ音楽なんでしょうか?
このアルバムを聴いて古典音楽なんだろうと思っていたら
ほとんどオリジナル曲だそうですからビックリです
ようわからんのですがダイアトニックアコーディオンという種類なんだとか
この手の音楽は哀愁が漂う感じのものが多いのですが
疾走感というか突き抜けるような印象を持ちました
日曜日に行われたイベント「いのちとことばの響舞台」では
ほとんど途切れることなく施術を受けてくださる方がいてくださって
本当にやりがいがありました
わずか10分という限られた時間の中で
多くの方から喜びの声をいただきまして
整体師冥利に尽きる一日を過ごさせていただきました
普段腰痛館では1時間程度の施術をいたしておりますが
311スマイルアゲインに参加するようになってから
10分や15分の時間で大勢に施術するという貴重な経験をさせていただきました
60分あれば身体の一通りは触れるのですが
10分という時間では全身くまなくというわけにはいきません
それで特に問題のある所だけ伺って
その部分を集中的に触るという方式でやってきました
ところが難しいのは症状のある部位と
原因となる部位が違い場合もあって
どちらを優先させるか悩むところでした
当日の日曜日はあいにくの雨
しかも前日は氷点下1℃まで下がったという悪条件
これで身体が冷えないわけがないと思いました
案の定症状はそれぞれ異なっても
冷えという問題が厄介に絡んできました
そこからくる自律神経の乱れも顕著でした
そうなったら言われた場所だけに集中してたらとてもじゃないけど結果は残りません
今回は割り切って原因となるだろう場所に集中してやりました
首が回らない方も数名いらっしゃったので
首は触らず足を集中的に触ったり
腕が上がらないという人に胸郭を緩めにかかったり
不眠で悩む人には頭だけ触ったり
自律神経の乱れを訴える人はお腹に手を当てるだけとか
一見関係なさそう部位ばかりを触っていました
それが上手くいって終わったら症状が取れていたので
受けられた方はけっこう不思議な顔をされていました
こういうやり方がいいか悪いかは難しいところですが
限られた条件の中で臨機応変にやるのがプロとしての腕の見せ所
スマイルアゲインの活動が始まってから8年間
いろいろなシチュエーションでの経験値がいくらか上がったように思います
こういうのも局所療法っていうんでしょうか?
キツネにつままれたような妙な雰囲気ながらも
症状がとれたことに喜んで帰られたのが印象的でした
マレーシアのお土産でいただきました
チアシードって食品があることすら知りませんでした
ネットで調べたら「チア」というシソ科の植物の種で
メキシコやグアテマラが原産なんだそうです
水に漬けておくとカエルの卵のような
ゼリー状になります
アイスクリームなんかにトッピングして食べるそうですが
我が家では朝食のヨーグルトに混ぜて食べています
カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛などのミネラル
ビタミンB、食物繊維、α-リノレン酸など栄養豊富なんだそうです
施術を受けられた方の多くは楽になったとか
痛みが取れたなど様々な感想を言われます
もちろんその場で結果は出ずに翌日に痛みが消失するケースも結構あります
こういった場合施術が引き金になって身体に変化が起きるのですが
様々な反応が起きて身体が楽になっているわけでして
意外に身体の反応には気づかず
全体的な身体の印象みたいなものを漠然と感じているに過ぎないことは多々あります
やっぱり何といっても血液の循環がよくなるという反応はもっとも大切です
クラニオワークを施せば髄液の循環がよくなったり
骨格系のアライメントが正常になり可動域が戻ることなんかもよくあります
ご本人はあまり気づきませんが自律神経系の動きが正常化する場合もあります
手技療法は様々な身体反応を起こす要素があり
施術する私はそれを意識しながら様々なテクニックを駆使するのです
今までにいろんなケースを見てきましたが
時として私自身が驚くような反応が出る場合もありました
ずいぶん以前の話ですが
施術中に突然汗が滝のように流れだし
服がびしょ濡れになったあと
急に身体が楽になってきたという方もいました
また施術直後に涙と鼻水が止まらなくなり
翌日にそれがおさまったらビックリするほど楽なったと
お電話をいただいたこともありました
これらはたぶん水分代謝が悪く身体を冷やしにかかっていたところ
施術を受けて余分な水分とともに流れてなかった老廃物も一緒に外に出たのでしょう
いわゆるデトックスなんでしょう
水分代謝が悪いのはおそらく腎機能がうまく働いてなかったんじゃないでしょうか?
ちょっとドキッとする反応としては
帰宅後に熱っぽくなってしまう場合もあります
こういう場合は血液の循環が日常的に悪く身体が冷え切ってしまっている場合にたまに起こります
術後血流がよくなったのはいいけど身体がそういう状態になれていないのでしょう
普段より体温が上がるのはいいことではあるんですが
本人は体調が悪くなったのかと心配して電話してこられました
最近はそういう方の場合熱っぽくなることもありますよと
帰り際にお伝えしておきますので
今はそういうことでお電話をいただくのは皆無です
もちろん熱っぽいのも慣れてきたり
治まってきますのでそのあとは快適にお過ごしいただけます
私にとっていい反応であったとしても
その人にとってアレっと思うような反応もたまにあります
2年ぶりにやってきた滋賀県長浜市
今回は大通寺さんで行われたイベント「いのちとことばの響舞台」
311スマイルアゲインの一員として参加してまいりました
大きな本堂に百数十名のお客様がお集まりになり
イベントをご覧になりました
午前中は「ことばの響舞台」
「東日本大震災から8年」をテーマにシンポジウムが行われました
私も午前中から参加
整体ブースを設営していただき
こちらで施術
午後からは311スマイルアゲインのチャリティコンサート
いつもとは違って古事記「天の岩戸開き」という演目からスタート
古事記の読み聞かせ、和太鼓、お経、踊りなどがコラボ
荘厳な雰囲気で幕開けです
ピンと張りつめた空気ごと入れ替えるバービーちゃんのカキラ
会場の雰囲気が和んできます
会場が程よく温まったところで
〆はHeart&Soulの歌が響き渡ります
お客様も大いに盛り上がって予定終了
今回も大勢の方に詰め掛けていただき
整体ブースも大盛況
一度受けていただいてもっと受けたいとおかわりされた方もけっこういらっしゃって
おかげさまでほとんど途切れることなく施術させていただきました
長浜の皆様のご厚意を福島の方々にお届けすることになっています
私が施術する中で向き合う機会が多いのは「筋肉のハリ」
身体を触るのが仕事の中心的な内容になるから当然かもしれません
また施術を受けられる方も筋肉のハリを感じ
それが痛みの直接の原因になっているわけですから
筋肉のハリというものを解消することを期待されます
ところが施術をする側とされる側で筋肉のハリの感じ方は異なります
本人さんは筋肉のハリというものを「痛い」「シンドイ」「動きづらい」「冷えている」
などの感覚でお感じになられます
逆にそういう感覚がわかりづらい我々は
主に硬さで感じたり可動域の減少でそういったものを感じとる以外にありません
それが長いことやっていると面白いもので
筋肉のハリの質や量あるいは場所によって
冷えているとかどこの部分に痛みがあるとか
場合によっては足を触って肩こりを知るみたいな
まったく違う箇所の問題点も見えてきたりします
またご本人さんは一本の筋肉全体が張っているとお感じかもしれませんが
全体が張るということは私にとってはまれなことです
足の筋肉などはその辺がわかりやすくて
マラソンやサッカーなどの長時間走るような競技でもすれば
全体にハリを感じ健全な疲労だと解釈できますが
逆に運動不足の方のハリは筋肉の退化みたいな感じで
奥というか中心部分から硬くなってきます
逆に表面は弾力性を失い血流が悪いのも感じ取れます
冷えているのがよくわかります
触るということで身体に何が起きているのかを認識するのが
私の仕事の一丁目一番地というわけです
15作も続いたコンピレーション・アルバム
パリ出身のDJステファン・ポンポニャックのセンスが光るシリーズです
元々リリースされた楽曲を編集したそうですが
原曲を知らないのでその辺がピンときません
でもBGMとして流れる分には雰囲気がいいので
もっぱら寝起きの音楽として聴いています
聞いているというよりも空気のように漂っている感じ
空間の装飾の一つという位置づけです
白子を食べるのは初めてだったりします
お店に並んでいたので一度食べてみようと購入
レシピはネットで調べたんですがけっこう簡単
白子を熱湯につけてからお湯を切り
ポン酢をかけるだけ
たまたま見つけたレシピには柚子胡椒を添えて
柚子の皮をトッピングしたものでしたので
その通りにやってみました
不思議に思うのはいっときに同じ症状が集中すること
今週のトレンドは梨状筋
この一週間で5~6人の方が同じような症状で来られました
梨状筋は外旋六筋の一つで大腿骨を凱旋する作用があります
そして姿勢維持筋としての働きもあり
身体を支えるのに重要な筋肉でもあります
私にとってはハムストリングや梨状筋は腰痛の原因となることも多いので
必ずといっていいほどチェックする筋肉の一つなんです
わりと見逃しがちになる筋肉なんですが
この筋肉が拘縮すると梨状筋の下など(複数のパターンあり)を走る
坐骨神経を圧迫することがたまにあります
酷くなると腰椎椎間板ヘルニアに似た症状が出ることもあり
厄介な症状を引き起こすことすらあります
今週は梨状筋症候群という重篤な方はいませんでしたが
直接梨状筋に強いハリを感じ歩行困難な方が数名来られました
昨日は父親までが歩けなくなって
触ってみれば梨状筋がすごく硬くなっていました
ちょうど去年の今頃も似たようなことになってました
梨状筋が拘縮すると坐骨神経を圧迫するばかりではなく
付着している仙骨を引っ張ってしまい
その上にある第5腰椎とのアライメントが乱れ
それが原因の腰痛も引き起こすことがあります
一般にはあまり知られていない筋肉ですが
我々にとっては最も重要な筋肉の一つと言位置づけです
腰や膝が痛くて病院に行ったら医師から
「やせなさい」というアドバイスをもらったという話を何度か聞きます
その理由を話してたら長くなるので一言だけで終わってしまい
やせなさいと言われた方は体重とどう関係するのかわからなくて
私に相談されるケースが今まで何度かありました
こんな表がありまして体重と腰にかかる圧力を示したものです
このデータはおそらく欧米人のものなので多少日本人と違いがあるでしょうけど
概ね同じと考えてください
寝ているときは体重の25%
立位で100%
椅子に座っているときで150%
など腰にかかる負担は体重がベースになっています
だから体重が軽い方が腰への負担が少ないということです
但し体重を減らす際に筋肉を落としてしまうと
逆に体重を支える能力が減少しますので
必ず運動をして筋肉を落とさず体重を減らさないと
かえってサルコペニアという状態に陥り
腰痛や膝痛になってしまう可能性が高まります
それともう一つ肥満には問題があります
身体は反り返るほどの肥満になると
体重の重心が前に行ってしまい不安定な状況になります
これを補うために背骨を反らし重心を調えようとします
それがアダとなって腰椎に負担がかかり腰痛になるケースもあります
腰の骨は前彎になりすぎてもいけませんし
後彎になりすぎてもいけないということです
あくまでもバランスが大切ですね
今日は二十四節気の啓蟄
冬ごもりしていた虫たちが土の中から出てくると言われる日です
でも実際のところは平均気温が10℃を超えないと虫は出てこないそうですから
啓蟄に虫が出てくることはあまりないと聞きます
でも今年は比較的温かいので2月末くらいから虫の姿を見ています
久しぶりに窓を開けてみました
真夏と真冬は断熱カーテンを閉めっぱなしにしていますので
窓が開けることができません
やっぱり外の光が入ってくると
部屋の雰囲気がパッと明るくなります
そういえば今日で腰痛館をオープンさせてまる18年になります
啓蟄のタイミングで起業したのも私らしいかもしれません
これからも五分の魂をもって活動していきたいです
今月の特集は「ファーストエイドの疑問と課題」
「ファーストエイド」って言葉自体聞き初めでした
調べたら「最初に行う処置」みたいな感じで
広い意味では「応急処置」ってなるようです
私にとって一番馴染みがあるのは「RICE」です
仕事がらあまり関係はないのですが
何度か処置したことがありました
例えば捻挫をしたときには「REST(休息)」「ICE(冷却)」「ELEVATION(高く上げる)」「COMPRESSION(圧迫)」の4つの処置をしました
これらの頭文字が「RICE」となるわけです
ところがこの特集記事では「RICE」という処置が妥当なのかどうかのお話しでした
1978年に提唱されたのですが
最近では提唱者自らが問題提起をしているというから驚きです
昨日の常識が今日の非常識に変わったようなもの
私個人としてもアイシングが本当にいいのかは疑問でしたが
大勢に流されやすい私はまるっぽ信用していました
ところが今ごろになってアイシングは血流を抑制するので
治癒の妨げになるのではないかという指摘がありました
私が抱いていた疑問も同じところです
損傷個所を治すために血管を破ってまでも
血液が流れてきてくれているのに
血管を収縮させるとは逆じゃないかということのようです
さらに末梢神経を冷やすと機能がおかしくなるというような指摘もありました
個人的な感想としては当時は治癒というよりも
痛みをどれだけ抑制するかの方に目が向いていたんじゃないかと推測されます
もちろん「RICE」がいけないというような単純な話ではなく
具体的なやり方を見直すべきという意見もありました
単純明快だったからこそ世界中に広がり定着したのですが
世の中はそんなに簡単なことはなかったようです
読んでいて結局悩んだだけというのが私の本音
明確なガイドラインが待たれます
来院される方の中に腰痛ベルトを着用されていることがあります
アレを巻いているとけっこう楽なんですよね
湿布薬を貼っているより楽になるという点では腰痛ベルトの方が効果があるかもしれません
ただ一つ大きな問題があって
一時的な腰痛で着用なさる分にはいいのですが
長期的に毎日腰痛ベルトを使用されるのはとても危険です
上の図で赤く描かれているのは腹横筋という腹筋です
実は腰痛と腹横筋は深い関係がありまして
この筋肉がウエスト部分を引き締め
お腹の空気圧を高めます
自転車や車のタイヤのように空気圧が下がると不安定になるように
お腹の空気圧が下がると腹部が不安定になり腰椎に負担が集中します
これも腰痛の原因の一つとなります
そこで腰痛ベルトやコルセットでお腹をギュッと引き締めてあげると
安定感が増し腰痛が軽減するという優れものです
ただ問題は腰痛ベルトは痛みを和らげてはくれますが
決して治してくれる道具ではないということ
あくまでも弱った腹横筋の補佐をするに過ぎない道具というのが実際のところ
筋肉は甘やかしてしまうと弱ってくるもの
だから痛みを和らげるために腰痛ベルトを装着すると
腹横筋は楽ができるのですが
これが長期間続くとさらに弱体化し
また腰痛がひどくなる恐れがあるということ
ある有名な整形外科医は最長で3か月くらいまでにやめた方がいいと言われています
個人差はあるでしょうが長期の装用
あるいは一日中つけているというのは好ましくないのは事実です
だから仕事をしているときとか
動かないといけないときに限定し
それ以外は極力装着しない方が賢明だと思います
薬でも何でもそうですが必要なときに頼るのはかまいませんが
べったり依存して程度を超えてしまうと毒になることもあります
それを知った上で有効にお使いいただきたいと思います
そしてやっぱり大事なのは少しずつでも身体を動かすことが大事です
腹横筋は腹式呼吸で使われる筋肉としても有名です
腰が痛くて身体を動かせなくてもゆったりと大きな腹式呼吸で
腹横筋を鍛えることもできます
そのときそのときでできることをやっていくのは大事なことです
この間義弟の車に乗っているときに流れていた曲
ヒップホップ調の音楽に聞き覚えのあるトランペットの音色
思わず「だれ?」って尋ねるとマイルス・デイヴィス
驚きましたね
マイルスといえばクールジャズの王道をいく奏者
こういう曲も演奏しているなんて夢にも思いませんでした
調べてみるとこれがマイルスの遺作なんだそうで
どこまでも一人のプレイヤーとして
音楽を追求する姿勢には頭が下がります
ゴリゴリのジャズファンからはあまり評価されていないようですが
マイルスの攻撃的な音楽性には感動しました
私の場合桜よりも若ゴボウを見たときの方が春を実感します
そんなに何度も食べるわけではありませんが
一度くらいは食べておかないと心の中でおさまりがつきません
スーパーで若ゴボウを見つけ反射的に手を伸ばしました
去年までは500円程度で売ってましたが今年は300円ほど
その代わり量がかなり少なくなってました
でも一度にたくさん食べられるものでもありませんので
これくらいの量で販売していただいた方がありがたいです
今年は天ぷらに挑戦してみようと思ってたんですが
あいにくその日は仕事が忙しくて
いつもの通り煮物になりました
鰹節の香りがよかったです
ほろ苦さはまさに春の味です
もちろん葉は刻んであく抜きをしてから
ごま油で炒め砂糖と醤油で佃煮にしました
これがアツアツのご飯にピッタリだったりします
想定外 なぜ物事は思わぬところでうまくいくのか ジョン・ケイ
意思決定には二通りあって目的を決め一直線に目標に向かって行動するタイプ
それとは逆に回り道をしながらそのときに応じた意思決定をするタイプがあるそうです
一般論としては目的を定め計画的に行動する方が到達しやすいと考えるところですが
著者は回り道をする方がいろいろな局面で上手くいくことが多いと説きます
内容は終始回り道をすることの利点を様々な例を出して解説しています
そこで首をひねったのは「想定外」というタイトル
いつになったら想定外の事態に陥ったとき
どのような意思決定をするのかについて語られるのか?
半分くらい読んだあたりで肩透かしを食らったような気分になりました
本書の原題は「Obliquity」これは「曖昧」と捉えるようですが
それさえ引っかかる箇所が登場しません
これが私にとって一番の想定外だったのは否めません
ところがこの回り道しながらの意思決定は「想定外」や「曖昧」と最後の最後でリンクしてきました
前半大きくページを割いて紹介する例は目的を定め直線的に行動しても想定外の事態が起こり意外に目的に到達していないということが後半の種明かしで理解できてきました
自分の周りにある状況においてすべての事象を把握できるはずもなく
限られた判断材料の中で目的を決め行動しても
そのときそのときの偶然の出来事で前提条件が変わる
つまり周りの環境は常に曖昧な状態にあり常に変化がおきるわけで
そんなとき直線的な思考や意思決定に寄りかかると
目的から遠ざかることが多いというのが本書の趣旨だったようです
そこで普段から回り道をして無駄なことや関係ないこともしておくと
意外に変わってしまう状況下で多くの選択肢が生まれてくるということのようです
こういう発想は個人的に大好きです
予想が外れることなんて日常茶飯事ですから
硬直した発想で立ち回ると失敗することもあるわけですから
常に何が起きるかわからない世の中で一見無駄に思えるカードもストックしておいた方がいいと思います
本書は一貫して回り道を勧め直線的な発想の失敗例ばかりを挙げていますが
それもどうかわからず目的を決めて行動して上手くいくこともあるわけで
全部が全部筆者の言う通りとは限りません
それも「曖昧」な感じで覚えておいた方がよさそうです
それはそうと成功者が語る成功の秘訣は後付けであるというくだりは面白かったです
成功も失敗も偶然の要素が絡んでくるので
成功者の真似をしても成功するとは限らないというのはいいところをついていると思いました
さらに合理的に見える意思決定の多くも先に出た結論に後付けの都合のいい理由で援助しているに過ぎないという解説も的確だと感じました
知的な方ほど直観的な判断を後押しするような理由を言われます
そのくせ反対意見を素直に受け止めることなく強い反論をされます
たぶんご自身が絶対に正しいと信じ込んでいるからだと思いますが
こういう発想だと違う結果が出たとき無理な理屈で言い訳をしがちです
これではいつまでたってもいい結果が出るようには思えないのです
相談を持ち掛ける人の多くは自己主張ばかりでこちらの意見をあまり聞いてくれません
これも先に自分の中で結論が出ているのでしょう
相談に乗ってほしいのではなくむしろ自分に都合のいい理由づけを欲しているんだろうと解釈せざるを得ません
本書で主張される回り道的な意思決定は
過ちは過ちで素直に受け止めあっさりとそれまでの考えを修正できる自由さを言うのだと感じました
そのために絶対的に自分が正しくて間違っていないという硬直した思考パターンではなかなか上手くいかないよってところなのでしょう
それまでの想定外だったことをいち早く想定し
再びシミュレーションし前に進む懐の深さは憧れてしまいます
頑固さは身を滅ぼします
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