« The First Quarter Moon | トップページ | 着るものに困る »

2019/02/25

原因がわからない腰痛

腰痛と一口に言ってもいろいろな種類があります
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折などなど
数え上げたらキリがないほど種類があります

ところがこういった原因や状態がハッキリわかる腰痛って
全体の15%程度だと言われています
驚くべきは残りの85%が非特異性腰痛といって原因が特定できない腰痛なんだそうです

これはどういうことかといえば
病院の検査で確証を得られるタイプの腰痛が少ないということです
多くの場合レントゲンを撮りますがこれでわかるのは骨折の場合
骨の隙間である程度分かることもありますが
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を特定するにはMRIやCTが必要です
また内臓疾患が原因の腰痛もありますが
これに関してはそれぞれの検査法でわかります

ところが現実問題として
筋力低下や冷えや心理的要因などは
画像所見やその他の検査でははっきりわかりません

当然病院ではいい加減な憶測・推測では診断されませんので
ある程度雰囲気はわかっていても証拠がない限りはっきりしたことは言えません
それゆえに原因がわからない腰痛が85%にも上るのだろうと思います

整体なんかでもそれぞれの考えでいろいろな原因を主張します
私がギョウーカイに入ったころは背骨の歪みを指摘する人も数多くいました
その後筋拘縮が原因だとしたり最近では筋膜に注目するのが流行りみたいになっています
今ごろでは心理的要因も注目されていますし
加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下を言うサルコペニアも
腰痛の原因として説得力があります
もっと言えば雨が降っただけでも腰痛になる人はいます

この手の話を言い出すと限りなくあるのではないでしょうか?
そしてそれぞれの手技療法家は自分の主張する考え方が原因であるとしますが
私個人の考え方は腰痛の原因が一つである必要はなく
それぞれの方に複数の原因があって運悪く腰痛が発症すると考えています
どうも一元的な考え方に陥ると他の要素を否定したり見逃したりする可能性もありますので
できるだけ多元的な発想を心がけています

わからないことの方が多い症状である腰痛に対し
1つの論理ですべて片付けようとすると見逃してしまうこともあるでしょうし
私がこの世界に入ってからも新しい考え方が次々登場し
それらがまた説得力があって信じるに値するものが多かったからです

現実問題として運動不足や老化現象で体力が低下し
代謝が減り冷えやすくなっている人は
同時に運動機能も低下し自分の身体を支えることに余裕がなくなるのが普通です
体力が落ちると内臓機能も低下し腰痛の原因となることもあり
内臓機能が低下しお腹が冷えると腹圧も下がると背骨に負担が集中します
そうなると骨格のアライメントもなくなってくるはずです

ザット考えただけでも同時進行で多くの原因が混在することは
毎日の施術でも感じ取れます

わからないことは多いですが
少なくとも単純化して一つの要素に絞って考えるのは問題があるように思います


オステオパシー整体院 腰痛館 ホームページ

|

« The First Quarter Moon | トップページ | 着るものに困る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« The First Quarter Moon | トップページ | 着るものに困る »