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2019/01/16

上腕二頭筋と肘痛

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肘から手首までを「前腕部」と呼びます
前腕部の特徴は親指側を走る橈骨と小指側を走る尺骨の2本の骨があります
単純に肘や手首の曲げ伸ばしだけなら
1本の骨でもよかったかもしれませんが
ここに2本の骨があるために回旋運動が可能になります

2本の骨が平行になったりクロスすることで
前腕部をねじることができるわけです
ちょうど2本のお箸を操るのと似ています

ちょっとばかり複雑な動きになるので
橈骨と尺骨のバランスや位置関係はとても大事になってきます
もし位置関係がおかしくなると
肘や手首の関節にも影響が出るからです

そのために前腕骨間膜などで両者を連結し
必要以上の動きを制限しています
骨間膜は回内時に緩み回外時には可動性を制限します
まあ、2本の骨が離れないように結び付けているわけです

話は変わりますが上腕二頭筋という力こぶを作る筋肉があります
二頭筋の主な仕事は肘を曲げることです
そして地味ではありますが付着している橈骨を回外する働きがあります
前腕部の回外はもう一つ回外筋という筋肉と共同して行われます

この上腕二頭筋は重いものを持ち上げたり
いろんな作業や動きの中で活躍する筋肉なんですが
ときとして疲れてしまい筋拘縮を起こすことがあります

二頭筋が疲れて縮まれば必然的に橈骨は回外の方向に引っ張られることになります
二頭筋は腕の筋肉の中では上腕三頭筋に次いで太い筋肉ですから
それが筋拘縮を起こしたときに引っ張られる力は強いです

そうなると橈骨と尺骨の間で頑張っている前腕骨間膜も
引っ張られてその機能が果たせなくなり
橈骨と尺骨の感覚が広がってしまうこともあります

そうなると連鎖的に肘や手首のバランスを狂わせることもあります
それが続くと肘や手首に痛みが発生することもあります
こういうときに直接肘や手首にアプローチしても
ほとんど効果がなくて途方に暮れることもあります

そうなると骨間膜や上腕二頭筋に目をつけ
アプローチすることで問題が解決することがしばしばあります

骨間膜の問題はそんなには多くないんですけど
一般的な肘や手首のアプローチしても効果がない場合次善策として用いることがあります

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