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2018/12/21

足弓

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「足弓」というとあまり聞いたことがないと思いますが
「足のアーチ」というとご存知の方も多いでしょう
足の裏は平たんではなく弓のようにしなった形状をしています

このアーチのおかげで地面に着地する衝撃を吸収したり
歩くときや走る時にバネとしての役割を果たしてくれます

そんなに多くはないんですが年に数名の方が
足弓が正常な状態ではないことを原因として
様々な症状を訴えて来られます

個人情報のこともありますので詳しいお話しは控えさせていただきますが
先日も足のアーチが崩れた状態を原因とした症状の方が来られました

自分の体重を支え続けるばかりではなく
歩く・走る・飛んで着地するなど
体重×動作による負荷が足底にかかるわけですから
足のアーチの存在とそのバランスってかなり重要であることをあらためて認識する次第です

また明治以降徐々に靴の生活が浸透し
裸足で歩くこともほとんどなくなりました
それに伴い足の指の使い方が下手なお子さんの多さに気づくようになりました

靴が悪いわけではないんですが
足全体をホールドするため逆に足の指の使い方や
足弓の形状なんかもさほど重要ではなくなってきたのではないかと思います

私も意識的に下駄や雪駄や藁草履など
鼻緒のあるものを履くようにしていますが
これらの履物に要求される足の使い方は
靴に履き替えればほとんど必要とされなくなるのがわかります

人間に限らずあらゆる生き物は
必要なものは進化し不必要なものは退化する
それが自然の理なんだろうと思います

あまり使わないがゆえに不活性となり
その部分の形状や力に変化が出たとき
時として痛みなどの不具合が生じることもあるようです

痛みが伴って初めて問題に気づき何とかしようとするも
何十年にわたって身体に刻み込まれたものが容易に変わるはずもありません

足弓も数十キロの体重を支え続け
ハードな環境の中で身についた習慣により崩れたバランスはあらたに構築するのは困難です
いつも短期間で何とかできるものではないことを感じています

現場でそういう問題を前にしたとき
様々な可能性を展開しそれを整理して
当てはめてみたうえで結果がどう出るのか?
そこから大事な項目と不必要な要素を整理して臨む
そういう繰り返しの作業を繰り返しています

ひと筋縄ではまいりませんが
それしかないんだろうと思います

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