知ってることとできること
プロ野球のピッチャーがキャンプで新しい変化球を習得しているという報道を聞きますが
実際にシーズンに入れば新しく覚えた球を投げないこともあります
相手をかく乱するためのブラフというケースもあるでしょうが
実戦で使えるまでの精度を高めるには何年もかかるというのを聞いたことがあります
もちろん個人の資質いかんで新球を習得するのにかかる時間は違うでしょうが
少なくともプロのレベルの球というのはただ曲がればいいというものでもなさそうです
これは我々の技も同じ
セミナーとかで新しい技法を習っても
本当に使いこなせるようになるまで熟練が必要です
私も本を読んだり人から教えてもらったり
今まで多くの技を勉強してきましたが
ある程度の水準に達し
自分の施術の中に組み込んで
他の技との連携の中である程度の結果を残せるに至るまでは
だいたい数年かかっているのが実情です
仮に単品の技を仕入れたとしても
底の浅さは否めません
それで結果が出ない場合技の責任よりも
熟練度が足りないと考えた方がよさそうです
本を読んでわかったような気になっても
臨床ではどうやっていいかわからないのがフツウです
逆にここが技術の世界の醍醐味かもしれません
同じ技を習ってもその解釈の違い
使う場面や組み合わせの違い
様々な条件が変わることで
技自体が化学変化を起こすかのように
大きな結果の違いを生み出します
そういうのを体験する楽しみのために
新しいものを取り入れていくのかもしれません
| 固定リンク
コメント