感覚過敏は治りますか?
今週は怒涛の読書週間になってしまいました
それだけヒマになったということなんでしょう
毎年GWが終わると少しずつヒマになっていくんですが
今年に限っては先週くらいまで結構忙しくて
その反動が出たのか今週はすごくヒマです
幸か不幸か読むべき本が20冊近くたまっていたので
勢いをつけて読み漁っています
今日ご紹介するのは友人の栗本啓司さんの新刊
毎回発達障害関連の本を出されていますが
今回は感覚過敏に焦点を絞ってお話しされています
いつも思うのですがサラッと簡単そうに言ってますけど
実際にはすごく難しいことであったり奥行きの深い内容であったりする部分が多いです
それぞれの立場で読む進めればいいということなんでしょう
それとハッキリと申し上げたいのはこの本もHow to本ではないとうこと
だからここに書かれていることをそのまま実践しても期待するような結果が出るとは限りません
むしろそれをしっかりと認識したうえで実践してみて
反応を観察しそれぞれの発達障害児(者)固有の問題点にたどり着くためのたたき台くらいの感じの方が筆者の意図にあってくるように思えてなりません
同じ植物でも同じところに根っこが生えているはずもありません
同様に発達障害児の本当の問題点である発達の「ヌケ」が同じであるはずがないからです
だからこそしっかりした観察眼こそが芋づるの端っこを見つける鍵になるのでしょう
感覚過敏に限らず様々な問題点は往々にして条件が変わると
何の問題も出ないことがあります
その条件の違いとはどこからくるのか?
それを探ることが問題解決のヒントになるんじゃないかと考えていましたが
本書を読んでみて納得できました
筆者の個性というか特徴というか?
物事に対する見方がとても柔軟でなおかつ様々な方向からの観察眼を持っていると感じています
今の段階ではそれは能力ともいえるでしょうが
最初からそういう能力を持ち合わせておられたとは思っておりません
試行錯誤を繰り返すうちに自然に身についた習慣ではないでしょうか?
だからこそ初めから簡単に同じことをできるとも思えませんので
「難しい」と申し上げたわけでして
だけども時間をかければある程度できるようになる可能性は誰にでもあるんじゃないかと考える次第です
決めつけたうえで諦めるのではなく
発達障害児も支援者もそれぞれの立場で発達すれば
開けてくる道もあるだろうと信じています
本書の発想としては感覚というものを切り取って考えるのではなく
感覚同士の関連や他の部位や機能との関連において
つながりという点に着目しているのは目新しいところではないでしょうか?
もっとも筆者の発想は感覚過敏に限らず身体とのつながりの中で
発達障害の問題点にアプローチされていたわけですから
ある意味自然な流れなのかもしれません
私がいつも苦労するのはそのつながりの理由づけを考えてしまうからなんでしょう
栗本さん自身「鵜呑みにするな」と言われるし
私自身も人の話を鵜呑みにする素直な人間でもないので
なんでそういう発想が出てくるのか疑問に思ってしまいます
おかげで前作も10回くらい読み返して
自分なりに疑問点を解消していったり
また新たな疑問点が浮かんできたり
けっこう難解な本でもあります
ついついそうしてしまうのは書かれていることが
たぶん間違ってはいないんだろうという前提が
自分の中にあるからだろうと自己分析しています
今回も気になったところがあるんで
それは会ったときに聞いてみたいと思います
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