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2018/03/22

いのちはモビール

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いのちはモビール(精神科医と整体師の技術対話) 神田橋條治,‎白柳 直子

有名精神科医と整体師の技術対話という異色ともいえる組み合わせではありますが
神田橋先生ならそういう垣根のないお方なんで面白く読ませていただきました

それにしても読み始めたとき軽い違和感を覚えましたが
読んでいるうちにその違和感の正体が明らかになってきました
これまで私が読んだ本の多くは技術のHow toものが多く
普遍的で客観性を持たした感じの内容が大半
でないと伝えにくいですもんね

ところがこの本ときたら技術といってもHow toの技術ではなく
医師や整体屋の主観的な部分にまで踏み込んで書かれてあるので慣れてなかったんでしょうね
言い方を変えればいわばホンネの部分まで書かれているような感じがしたので
読んでいる私の脳がビックリしたようです

どちらかというとこういうお話は心を開ける同業者同士が
酒を酌み交わして議論するというのが私の習慣なもんで
そういう誰も明かそうとしない大事な部分を
活字にしようっていう試みは画期的であると同時に
よほど考え方がまとまっていないと収拾がつかなくなるだろうと思いました
それだけお二方の考え方がしっかりまとまっておられるからこそ書籍化できたのでしょう

できることならこの議論に参加して私も直接話を伺い
自分の意見も言ってみたいという衝動が沸き上がってきました

この本に書かれてあることは時として私の仕事のプロセスにおいても
同じようなことを考えながらやっている部分も多々あるように思いました

How toの技術も大切ではありますが
むしろクライアントをどう診て
自分の中で考えをめぐらし何が起きているのかを推察し
それから自分の持ち技どう組み合わせて
どう展開していくのか

そしてそれが上手くいったら次はどういう手を打つのか
逆に上手くいかなければどの視点を修正すべきか

こんな作業の繰り返しが我々の仕事ですから
まるで将棋を指しているような感じすらあります

その中でこういう本に出合えたことは
他の先生方はどういうプロセスを取られているのか
自分にできるできないは関係ないとしても参考になる部分の多い内容です

正直、お二方のレベルが高すぎてついていけない部分も少なくなかったのですが
それはそれでおいといて自分の中で展開できる要素を試してみたいと思いました

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