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2018/01/23

反骨のブッダ

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反骨のブッダ インドによみがえる本来の仏教・日本人が知らなかった仏教の真髄
高山龍智

著者、高山龍智氏はインド仏教最高指導者佐々井秀嶺師のお弟子さんに当たります
ちょっとしたご縁でTwitterを通じて遊んでいただいております

「反骨のブッダ」という勇ましいタイトルも
時代を超えて存在する偽りやまやかしに対し
しっかり見据えて真理を追究するという姿勢の表れじゃないかと感じました

巻頭の佐々井秀嶺師の言葉に「龍智が此の書で語ることは、あくまでも彼の領解である」と明言されています
まったくその通りだと思います
ただ誰かの受け売りの説法ではなく
ご自身の体験・悩み・生活の中から湧き出したものであり
揺るぎない信念みたいな迫力がうかがえました

仏教の何たるかは我が国の現状を見ても疑問がいっぱい
いったい誰のための仏教なのか?
そんな疑問すら覚えてしまいます

著者が学んだ原点となる仏教がここに記されています
日本とインドの価値観の違いによる解釈の相違点
時代による考え方の違いなどを踏まえた解説は
なるほどと感心せずにはいられません

最近「気づき」とか「学びを得た」という言葉をよく耳にしますが
承認欲求による手柄根性と一刀両断
なんでそんなメンドクサイ言い方をするんだろう?
そんな疑問も私の中では解決しました

SMAPの歌で一躍市民権を得た「オンリーワン」という言葉
「ハッピー」「フォーエバー」というよく耳にするフレーズに対しても
仏教の考えと照らし合わせ本当にそれでいいの?
そんな疑問を投げかけます

もちろん仏教の本質とも言えそうなお話しなんで
難しい感じになりがちですが
話しの進め方が実に痛快でして
休憩を挟まずにスイスイ読めてしまうあたりは
並みの仏教書とは違い楽しく読めました

「楽」の裏側に潜む他人の「苦」
言葉の根底には現実界の問題点が存在します
それに気づかないで「楽」をむさぼることの罪
世界には日本以外の国があることは誰もが知ることですが
本当は知ろうとしていないことに「気づきを得ました」

筆者を介したブッダの教えに日本の問題点がいくつも見えてきました

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