シャーデンフロイデ
世の中には批判が好きな人がいます
今問題になっている不倫報道の是非も
良いか悪いかでいえば悪いことに違いありませんが
それを言えるのは当事者だけであって
部外者が首を突っ込むことではありません
芸能人がSNSで何か一言いえば
「炎上」といって寄ってたかって批判する人達
たいした問題でもないのに
しつこく追及する人
こういう人たちは世の中にあふれています
「自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情」
これをシャーデンフロイデというそうです
いわば妬みの感情の表れなわけですが
人がこのように他人を貶めることで
幸せホルモンともいわれるオキシトシンという物質が分泌され
人を批判することで小さな幸せにありつけるんだそうです
本書はシャーデンフロイデについて
詳細に至るまでの研究が記されています
760円の新書にしては内容が濃い本です
オキシトシンの関する記述に多くのページが割かれていますが
オキシトシンが発達障害の治療薬として効果があること
手技療法やスキンシップが人を癒す力も
オキシトシンと大いに関係があると書かれています
単純に心理学的なことだけを期待して読んでいたのですが
思わぬ収穫に得した気分です
簡潔にまとめられていますが
かなり内容のある一冊です
週刊誌の報道でシャーデンフロイデをしている人は
ある意味それ以外のところで幸せが足りないのかなと思ってしまいます
人の不幸は蜜の味
この言葉を科学的に解明した本です
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