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2017/10/10

体癖

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体癖 野口晴哉

今まで何冊か野口先生の本を読んだのですが
この方は天才だと信じています
凡人が見ても感じないことを
あっさりと慧眼で見抜いてしまう
そんな力をお持ちだったんだろうと思っています

やはりこの本を読んでも天才が見抜かれたことを
そっくりそのまま文章にされているのですから
書かれてある日本語は理解できても
そこに至るプロセスについてはまったく見えてこないのです

「こうなんですよ」と言われても
「どうしてそういう結論に至ったか?」
そんな疑問がすべてにおいて生じてきます
底の浅いお話しであれば私なりの洞察力で
バックグラウンドやつながりも見えることがあるのですが
野口先生のお話しにはそういうのが感じられないのです
カーナビの言う通り運転してたら目的地に着いたけど
どこをどう走ってきたかがわからないという状況に似ています

私のような凡人はとりあえず鵜呑みにするしかないのでしょうが
わかったふりだけするのはあまり好みではありません

それでも体癖に関しては今までいくつか本を読んできましたが
今回も同じような消化不良だけが残ってしまいました

古来より人に対する分類はヒポクラテスや
アーユルベーダや漢方などで行われてきました
「現代医学」と呼ばれるものになり
人から病気に研究の対象がかわってきたようです

そういう視点の変更により
医学は大きく飛躍したのは事実ではありますが
半面人に対する視点がやや疎かになってきたのも事実でしょう
どちらがいいという単純な発想は無意味だと思います

敵を知り己を知れば百戦危うからずといいますが
両方知っておいた方が有利なのは自明の理

体癖のような概念がもっと掘り下げられると
面白いものが見えてくるんじゃないかという期待をもって
はや十年以上になるのですが
これを本当に理解するにはまだまだ修行が足りないようです

そしてまた天才野口晴哉もまた人間ですので
おっしゃっていることのすべてが正しいようには思えません
そういう部分を修正することを含めてこの本を読めるようになればいいのですが…

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