うつのためのマインドフルネス実践
うつのためのマインドフルネス実践 慢性的な不幸感からの解放 マーク・ウィリアムズ
以前神田橋條治先生の本で不快な感情が繰り返し脳へと送られることがうつ病の原因であると書いていました
ならばそのアプローチとして快感を繰り返し脳に与えることで本来の状態に戻そうという取り組みを説いておられました
一般的な治療として向精神薬が使われているようですが
あくまでもこういった薬物は状態の変化を化学的にもたらすことはできますが
根っこの部分に直接的な効果があるかどうかは疑問です
むしろ薬物の作用で状態の変化をもたらしている間に
自然と本来の状態に戻るのを期待しているのではないかと見ています
まあ、私らごときが浅知恵をもって薬の話をすることは
私自身あまり好きではありませんので
これくらいでやめておきますが
薬以外の治療法も増えてきています
本書で紹介されているマインドフルネスもその一つ
マインドフルネスとはパーリ語のサティ
つまり「悟り」というような意味
すごい御大層な話に聞こえるのですが
マインドフルネスも原始仏教の修行法です
マインドフルネス瞑想法というのも耳にしますし
最近心理学の世界にこういった仏教の修行法が取り入れられるようになりました
うつ病に至る過程でネガティブな思考パターンにとらわれ
本来の状態をゆがめて脳に送り込み
その繰り返しにより発症するという解説になっています
無我の境地や無心になるということではなく
本来あるべき姿をありのままに捉え
容認する訓練がマインドフルネスというわけです
ずいぶん荒っぽい説明ではありますが
詳細を説明すると相当長くなりますので割愛させていただきます
人は思考により意思決定を行いますが
思考というもの、それほど正しい答えを導き出すことができるかといえばさにあらん
意外に間違ってばかりということがあるにもかかわらず
人は自分の思考が正しいと信じて行動します
だから現実を思考を介さず捉えるという作業がとても重要になります
五感を通じて脳に入ってくる純粋な情報と
思考というフィルターを介したものをごちゃまぜにすると
そこに出てくるものは必ずしも正しいものとはいえません
ましてやネガティブな思考パターンに陥り習慣化した人が考え出す発想は
脳に対し不健全なものになるのは必至
そんなことを繰り返ししていたら脳はたまったものではありません
マインドフルネスはそういうネガティブな思考パターンを寸断し
ありのままの情報を脳に受け入れる訓練というわけです
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